この記事ではLINEアプリの企業・店舗版のビジネスアカウントである、「LINE公式アカウント」の機能を解説します。当記事を読むことで、LINE公式アカウントの機能を網羅的に学べるでしょう。
LINE公式アカウントって何?
LINE公式アカウント(旧:LINE@)は、普段私たちがスマホなどで利用しているLINEアプリのビジネス版のアカウントです。用途としては、メールマガジンのように集客や販促で利用することができます。開設数 300万件以上で、誰でも手軽に始めることが可能です。
メールマガジンと違って、LINEにプッシュ通知でメッセージを送れるため、すぐお客様に気づいてもらうことができます。店舗であれば、「雨の日割引」や、「本日ポイント2倍キャンペーン!」など、その日に送りたいメッセージをすぐ見てもらえるというメリットがあります。
さらにスタンプや画像、動画・音声なども配信でき、多彩なコンテンツを送信することが可能です。その他クーポンやアンケート機能、配信効果の分析など、販促ツールとして使える機能も充実しています。
それでは、ここから詳しく機能を見ていきましょう!
LINE公式アカウントで利用できる機能のご紹介
LINE公式アカウントには基本的な機能としてメッセージ配信がありますが、それ以外にも集客や販促に使える便利な機能が充実しています。
また、LINE公式アカウントは3つのプランがありますが、全プランとも全ての基本の機能を利用することが可能です。
LINE公式アカウントの機能は、
- アカウントタイプ(LINE公式アカウントの種別ごとに付与される機能 例:LINE公式アカウントが検索結果に表示される)
- 基本配信機能(全アカウント共通の配信に関する機能)
- 配信フォーマット/便利機能(配信以外の便利な機能)
と、
- オプション機能(LINE公式アカウントをより使いこなすためのオプション機能 例:プロモーションスタンプを配信できる)
に大きく分かれます。
ここからは、みなさんが共通で使うだろう、知っておきたい機能として、
2. 基本配信機能(全アカウント共通の配信に関する機能)
3. 配信フォーマット/便利機能(配信以外の便利な機能)
をご紹介していきます。
基本の3つの配信機能
メッセージ配信
LINEアプリにメッセージを配信する「メッセージ配信」についてご紹介します。
配信できるメッセージ形式
メッセージの形式には以下の種類があり、様々なコンテンツを配信することが可能です。
- テキスト(1吹き出し500文字まで)
- スタンプ
- 画像
- クーポン
- リッチメッセージ
- リッチビデオメッセージ
- 動画
- ボイスメッセージ
- リサーチ
- カードタイプメッセージ
文章から画像や動画、音声、クーポン、アンケート、スタンプなど表現方法が多彩で、1つのメッセージ配信につき3つの種別を同時に選択できます。
知っておきたいポイント
- メッセージの場合は最大3吹き出しまでは配信1カウント扱いとなります。
- 3吹き出しを上手く利用して、効果的な配信を行いましょう!
- 最近では、文章ではなく画像やクーポンのみの配信の事例も多く見られます。
ターゲティングメッセージ
LINE公式アカウントでは、「すべての友だち」に対して一斉配信する方法と、「属性で絞り込み」をして特定のグループにのみメッセージを配信する方法があります。
絞り込み配信できる属性としては以下のものがあり、それぞれの種別を組み合わせて「フィルター設定」も可能です。
一度設定を保存すると、次からターゲティング配信の設定が簡単になります。
知っておきたい注意点
- 友だち数100人以上で利用が可能です。
- 以下の属性は、LINE上でのユーザー利用動向から推計した"みなし属性" です。
【属性絞り込みで設定できる5つの種別】
友だち期間 | ・6日以下・7日~29日
・30日~89日 ・90日~179日 ・180日~364日 ・365日以上 |
性別 | ・男性・女性 |
年齢 | ・14歳以下・15~19歳
・20~24歳 ・25~29歳 ・30~34歳 ・35~39歳 ・40~44歳 ・45~49歳 ・50歳以上 |
OS | ・Android・iOS
・Windows Phone ・BlackBerry ・Nokia ・Firefox |
エリア | ・47都道府県・北海道・東北地方
・関東地方 ・甲信越・北陸地方 ・東海地方 ・関西地方 ・中国地方 ・四国地方 ・九州・沖縄地方 |
高度な配信設定
追加の配信の設定として以下も利用することができます。
- LINE VOOMに投稿する(すべての友だちに対して)
- メッセージ配信と同時に、同じ内容のものをVOOMへ反映することができる
- 配信メッセージ数を指定する
- 配信される友だちはランダムで選出
- A/Bテストを作成(友達5000人以上必要)
- 友だちが沢山いる場合はA/Bテストを使って、どのメッセージの配信効果が高いかを分析できる
VOOM(旧タイムライン)投稿
LINEアプリ内には、「VOOM(旧タイムライン)」と呼ばれるフィードがあります。
VOOM投稿では、この項目にメッセージ配信の内容や写真・テキストを掲載できます。
配信と同じ内容を掲載することもできますし、配信よりももっと気軽に「お知らせ」や「キャンペーン」を告知したり、ブログのような記事を投稿するケースもあります。VOOMから、WEBサイトや店舗への誘導ができます。
またVOOM投稿の特徴としては、友だちが「いいね」や「コメント」ができたり、「シェア(共有)」機能もあるので、情報の拡散や新規友だちの獲得にも使えます。
VOOM投稿をした際に、それぞれのページにURLが与えられるため、メッセージ配信をする時に吹き出しからVOOMへ誘導するという活用法もあります。
知っておきたいポイント
- VOOMの配信はメッセージの配信に比べて、読まれる割合は低いと言われています。
- ですが、VOOM投稿は「メッセージ通数」としてカウントされないため、課金を気にする必要がありません。
- シェアやコメントができるので、積極的に活用していくと良いでしょう!
チャット機能
通常のLINEアプリのように、LINE友だちと個別チャットができる機能です。ただし、ユーザーからトークやスタンプの送付があった友だちのみ、チャット可能となります。
友だちの一覧、対応ステータス切り替え、友だちの情報(アイコン、LINE登録名、タグ設定、ノート設定)、チャット設定から構成されており、普段日常的に使っているLINEアプリような感覚で、友だちと気軽にチャットで連絡ができます。
その他の便利な9つの機能
自動応答メッセージ
ユーザーからトークで話しかけられた際に、自動で送信されるメッセージを登録できます。
自動応答には3種類あります。
- ランダムに登録済みのメッセージを送信する「自動応答機能」
- ユーザーから特定のトーク(完全一致)を受け取った時に、自動で応答する「キーワード応答機能」
- ユーザーから受け取ったトークをAIが判別してカテゴリー別に返信する「シンプルQ&A機能」
知っておきたいポイント
- 「自動応答機能/キーワード応答機能」と「チャット機能」は併用することができないため、どちらの機能を利用するのかを選択しましょう。
- 時間帯によって、自動応答機能とチャット機能を使い分けることは可能です。
- 運用に合わせて使い方を決めていきましょう。
リッチメッセージ
正方形画像バナー(1040px × 1040px)を送信することができる機能です。
画像をタップすると、設定したWEBサイトへ遷移させたり、事前に作っておいたクーポンを発行することができます。
画像の形式は以下のように定められています。
- ファイル形式:JPG、JPEG、PNG
- ファイルサイズ:10MB以下
- 画像サイズ:1040px × 1040px
知っておきたいポイント
- テキストだけのメッセージよりも、画像を利用することによってアピールがしやすくなります。
- そのため、クリック誘導率を高めることができます。
- 画像は作成する必要があるので、魅力的なクリエイティブを作成しましょう!
リッチビデオメッセージ
トーク画面で自動再生される動画を送ることが可能です。形とサイズの規定は、縦型|横型|正方形など様々あります。
このリッチビデオの特徴は、WEBサイトに誘導できる「アクションボタン」がついていて、ボタンをクリックすると、自社のWebサイトなどへ誘導ができます。
ボタンのテキストについては、「詳細はこちら」「購入する」「予約する」などのほか、自由テキスト(20文字まで)なども設定可能です。
リッチメニュー
リッチメニューとは、LINE公式アカウントのトーク画面内の最下部に表示させることができる「画像」のことです。
メニューは初期状態で、「表示する」「表示しない」を選択することができます。表示させておく場合は、トーク画面の下半分ほどに常に固定されているため目立ちやすく、設定する画像によっては高いクリック率を期待することも可能です。
メニューをタップことで発生できるアクションとして、「リンクを開く」「クーポンを発行」「ショップカードに遷移」などがあります。
プロフィール
LINE公式アカウント自体のプロフィールを設定します。サービスや店舗など、自社のブランディングにつながる画像や紹介文、基本情報や営業時間などを設定できる機能です。
もれなく設定しておくと良いでしょう。
ショップカード
デジタルショップカードを作成することができる機能です。いわゆる紙のポイントカードと同様に、商品の購入やサービスの利用・来店などにより、LINE公式アカウント独自のデジタルポイントを発行することができます。
例えば、10回来店したら割引クーポンをプレゼントするといった活用が可能です。
LINEアプリさえあればポイントの付与が可能なので、「ポイントカードを忘れた!」ということも少なくなり、双方にとって利便性が高い機能ではないでしょうか。
クーポン・抽選
LINE上で使用できるクーポンや抽選キャンペーンを作成できます。
作成したクーポンや抽選は、メッセージ配信や自動応答、リッチメニューやタイムラインなどで配信・投稿することが可能です。
リサーチ
LINE公式アカウントの機能には、「リサーチ」を行う便利機能もあります。
友だちに対してLINE上でアンケートを取り、ユーザーの理解に繋げたり、意見を集められる機能です。
質問は、「性別」「年齢」「住んでいるエリア」など、事前に用意されている選択肢もあれば、自由に選択肢付きの質問を作成することも可能です。
回答してくれた友だちには、クーポンなどをプレゼントすることも出来ます。
分析
LINE公式アカウントのダッシュボード機能です。
友だち増減(追加・ブロック)数やメッセージの配信数、チャットの送受信数、タイムライン投稿の閲覧数、クーポンやショップカードの利用状況など確認することが可能です。
まとめ
ここでは、LINEの基本的な機能から便利機能までを網羅的にご紹介してきました。
まずは、基本的な配信機能を利用し、便利機能も使いながら効果的なLINE公式アカウントの運用を行なっていきましょう!