LINE公式アカウントを運用していると、「LINEのチャット対応が大変...」「運用をチャットボットで自動化できない?」そんな課題をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
LINE公式アカウントには、簡単にLINEでチャットボットを使える機能があります。さらに、LINE公式アカウントの連携ツールを用いると、”マーケティングに最適な”チャットボットを設定できます。
この記事では、「LINE公式アカウントだけでチャットボットを設定する方法」と「LINE公式アカウントの連携ツールを用いて、自由にチャットボットの設定をする場合」の2パターンをご紹介します。
LINEで使えるチャットボットとは?
チャットボットとは、「チャット(会話)」と「ボット(ロボット)」を組み合わせた言葉です。
人が応対するのではなく、プログラムが会話を行う仕組みを「チャットボット」と呼びます。チャットボットには、シンプルな返答を行うものから、AIを搭載した高度なやりとりを行うものまで幅広くあります。
LINE公式アカウントには、チャットボットとして使える「2つの機能」が提供されています。
LINEのボット機能1:「応答メッセージ」
応答メッセージは、2種類あります。1つ目はキーワード問わず一律で同じメッセージを返答する「一律応答」、2つ目はユーザーから送られてきたキーワードに反応して、あらかじめ設定したコンテンツを自動返信する「キーワード応答」です。
設定するのは、以下の項目です。
- 応答タイプ:「一律応答」「キーワード応答」
- キーワード:キーワード応答の場合に、反応するキーワードを設定
- メッセージ:送信する文章
使い方の例(キーワード応答)
キーワードに「セール情報」、メッセージに「今週のセール品の情報」を設定。友だちから「セール情報」というメッセージが送られてきた場合に、設定したメッセージが自動返信される。
LINEのボット機能2:「Messaging API」の利用
Messaging APIとは、LINEヤフー社が提供している仕組みで、LINEを通じたコミュニケーションを行うアプリを独自で開発することが出来るサービスです。
Messaging APIを利用すると、柔軟に、自由に、チャットボットの仕組みを実装することが出来ます。
例えば、診断機能を作ることもできます。
LINEでチャットボットを利用するメリット
LINEでのチャットボット利用には、以下のようなメリットがあります。
- やりとりのハードルが下がる
システムが自動で返信するので、友だちがメッセージを送信するハードルが下がり、気軽にコミュニケーションを取ることが出来ます。
- 返信や問い合わせ対応の効率化が出来る
簡単な問い合わせやよくある質問は、システムが自動で対応することで、対応の効率化が出来ます。複雑な対応や丁寧に対応したほうが良い問い合わせに、スタッフのリソースを割り当てられます。
- 豊富なコンテンツを提供できる
チャットボットならではの、ゲームや診断機能などのコンテンツを提供することが出来ます。遊び感覚で使ってもらうことで、接触回数を増やし、親近感を育むことができます。
チャットボットを導入する際の注意点
- 複雑なお問い合わせ対応には向かない
チャットボットは、事前にメッセージを作成しておき、条件が合致した際に自動配信する機能です。そのため、複雑なお問い合わせ対応には適しません。よくあるお問い合わせなどはチャットボットを用いて、個別の対応が必要な場合は人が対応する、という使い分けをされると良いでしょう。
チャットボットで送信できるメッセージの種類
チャットボットでは、システムが自動的にメッセージを返信しますが、ボット機能の種類に応じて、利用できるメッセージの種類が異なります。
LINEのボット機能1:「応答メッセージ」で使えるメッセージ
応答メッセージを用いた場合は、通常のメッセージ送信で配信する以下のコンテンツを利用することが出来ます。
- テキスト
- スタンプ
- 写真
- クーポン
- リッチメッセージ
- リッチビデオメッセージ
- 動画
- ボイスメッセージ
- リサーチ
- カードタイプメッセージ
LINEのボット機能2:「Messaging API」で使えるメッセージ
Messaging APIを利用した場合は、LINE公式アカウントのメッセージ配信とは異なった以下のテンプレートが用意されています。
- ボタンテンプレート
「画像」「テキスト」「ボタン」が組み合わさったテンプレートです。ボタンを選んだ時の動作として、電話をかけたりURLに遷移させる、などのアクションを設定出来ます。
- 確認テンプレート
2つのボタンを設定出来るテンプレートです。選択肢を送信し、友だちにどちらかを選んでもらいたい時に利用できます。こちらも、各ボタンを選んだ時のアクションを設定出来ます。
- カルーセルテンプレート
カルーセルとは、複数の画像などを並べ、左右にスワイプして表示させる形式です。ボタンテンプレートを複数並べて1通のメッセージとして送信できるテンプレートです。
- 画像カルーセルテンプレート
複数の画像を送信する事が出来るテンプレートです。
LINE公式アカウントでチャットボットを作成する
ここでは、応答メッセージを使って、チャットボットを作成する方法をご紹介します。
1. LINE公式アカウントの開設
まずはLINE公式アカウントの開設が必要です。以下のページを参考に、LINE公式アカウントを開設してください。
2. チャットを利用する場合は、応答メッセージが使える「応答方法」を選択する
2022年12月より、チャットと応答メッセージを併用することができるようになりました。
チャットを利用する場合には、設定画面 > 応答設定 > チャットの応答方法で、「応答メッセージ」が含まれる選択肢を選んでください。
3. 設定する
次にボットの設定をしていきます。
応答メッセージの設定方法は、以下の記事を参考に進めてください。
LINE公式アカウントの連携ツールでチャットボットを設定する場合
LINE公式アカウントの連携ツールでチャットボットを設定する場合、どのツールを利用するかによって設定方法は変わります。
一般的には、以下の特徴があります。
- システムの知識不要。クリックや入力操作のみで簡単に作れる
- チャットボットの利用状況を、ユーザーごとに保存できる
当社が提供しているLinyも、これらの特徴を兼ね揃えたツールです。チャットボットを簡単に作り、顧客対応の自動化をしたい場合は、ぜひご利用ください。
チャットボットの活用事例
チャットボットが活用されているLINE公式アカウントをご紹介します。ご紹介する例は、Messaging APIを使用した事例です。
ヤマト運輸
荷物の再配達の受付や、受取日時の確認がLINEで簡単に出来るのが「ヤマト運輸」のLINE公式アカウントです。
リッチメニューでタップをすると、自動的にボットがメッセージを送信し案内を行ってくれます。
LIFULL HOME'S 住まいの窓口
家探し・家づくりをアドバイザーに無料で相談できる「LIFULL HOME'S 住まいの窓口」のLINE公式アカウント。
リッチメニューから希望の相談内容をタップすると、シミュレーションのボタンテンプレートが送信されます。ボタンをタップをすることでWebサイトに遷移します。
LivingD
「住まいと暮らし」に関わる情報をLINEで配信されている「LivingD」の公式アカウントです。
リッチメニューをタップすると、相談の内容を選ぶボタンテンプレートが送信されます。
ボタンをタップするとテキストや画像が自動的に送られ、相談方法が案内されます。
まとめ
LINEでチャットボットを運用すれば、多くの人とのコミュニケーションが可能になり、お問い合わせ対応や返信の業務効率化が実現できます。
LINE公式アカウントの機能だけで実現することも出来ますし、「Liny」のようなMessaging APIを利用したLINE公式アカウントの連携ツールを利用して、さらにチャットボットを活用することも出来ます。
是非、効果的なLINE運用にチャットボットを取り入れてみてください。