株式会社シィメス
ビジョン実現室 大森様
プレゼンテーションサポートユニット 吉田様
コールセンターユニット、プレゼンテーションサポートユニット 池澤様
創業74年「地域のガス屋さん」としてのガス事業を中心に、ハウスメンテナンス・不動産・エネルギーの事業を展開している株式会社シィメスでは、数年前からオンライン販促の強化に取り組み始めました。その一環としてLINEの運用を始めたものの、顧客管理に苦戦して、なかなか成果に結びつかなかったそう。
そんな中、LINEの顧客管理ツールである「Liny」を導入したところ、お問い合わせが2年で6倍に増え、さらに業務負荷の大幅な軽減が実現しました。
今回、お客様や自社のビジョンを実現する「ビジョン実現室」の大森様と、お問い合わせ対応を行なう「コールセンター」の吉田様、池澤様に、「オンライン販促とお客様対応」の成功に貢献した施策についてお話を伺いました。
Liny導入の効果
弊社はガス事業を中心に、リフォーム・ハウスメンテナンス・不動産・エネルギーの事業を、地域に根ざした形で展開しています。 私は、お客様や自社のビジョンを実現するための広報、販促、採用などを担う「ビジョン実現室」に所属し、オンラインを活用した新たな顧客接点の創出に取り組んでいます。その一環として、Linyの企画や設定を担当しています。
私を含めたあとのメンバーはコールセンターの所属で、お客様からの「ガス機器の故障や水漏れなどのお困りごと」や「リフォームのご相談」などを受け付けて、お客様宅へ訪問する営業メンバーに連携をしています。
弊社はこれまで、お客様のお宅に直接訪問する営業活動を行ってきましたが、新型コロナウィルスが拡大したこともあり、新しいお客様との接点となる「オンラインの販促」を強化する動きが始まりました。その頃、LINEを導入したのですが、なかなか運用が軌道に乗らず、苦戦していました。
大きく分けて3つ課題がありました。
1つ目は、サービスごとにLINE公式アカウントが複数立ち上がっており、管理が煩雑になっていました。
2つ目に、LINEのチャット対応に手間がかかること。お客様からお問い合わせをいただいても、氏名や住所などの個人情報を一から伺い、返答してもらう必要があります。さらに、いただいた情報は社内の顧客データとの突き合わせが必要になり、その分の作業も必要です。
加えて、LINE公式アカウントのタグの上限数があることを知らず運用をしていたため、タグの数でも顧客管理の限界が来てしまっていました。その結果、チャットを利用した問い合わせ対応は機能しなくなりました。
最後は、一斉配信の方法が限られているということです。配信対象者を自由に絞り込んでメッセージを送付することが難しく、一方的なメッセージ配信を行なうのみとなっていたため、お客様の利便性が高いLINE運用になっているとは言い難い状況でした。
LINE公式アカウントの課題を改善するために、顧客管理ができるシステムを探していたところ、Linyを見つけました。「タグ機能」や「予約機能」、「流入経路分析」など、顧客管理に必要なさまざまな機能が提供されており、カスタマイズも自由にできるようだったので、是非うちでも使ってみたいと。他社のツールも少し見たのですが、思ったような機能が提供されていなかったんです。
そもそも弊社では、データを蓄積して顧客管理を行うという部分がまだ対応できていませんでした。Linyを使うことで、会社として顧客データを蓄積し、マーケティングの1つ1つのステップを確立していくことができるのではないか、という期待も大きかったんです。Linyは、お客様のデータを活用して、お客様ごとに必要な情報をお届けするためのツールだと思い、導入を決めました。
コールセンターでも、お客様情報を収集して顧客管理を行ない、インサイドセールスに活用したいという希望がありました。Linyにはそれを行なう多様な機能が提供されており、「こんなこともできるんだ!」という有用さを感じたことが大きかったと思います。
あとは、Linyでは担当の方がサポートしてくださる体制が整っていて、設定の提案もいただけそうに思った点も決め手の1つです。
まず、電話、メールに並び、LINE公式アカウントをオンラインの問い合わせ窓口として利用しました。 元々、LINE公式アカウントが複数あったので、それらをLinyを紐づけたアカウントに一本化しました。その際、顧客情報を整理するために「アンケート」を送付して、お客様がどこのエリアにいらっしゃるか、ガスの種類はどれかなどの情報を収集しています。
ホームページの見直しをおこなったり、営業担当者がお客様にLINEをすすめたり、といった取り組みを行ない、友だち数が150人ほどだったところから、Liny導入後1年半で1,300人ほどへと増加しました。 さらに、お問い合わせの件数は、年間86件ほどでしたが、導入後は560件ほどに上がっています。およそ6倍の増加です。
複数ある問い合わせ窓口の内、LINEでの問い合わせは57%ほど。月によっては大半がLINE経由ということもあります。
回答率は8割ほどです。弊社のサービスは、対面でお客様に接するため、その際にLINEやアンケートのご案内をしており、かなり高い回答率になっています。 オンライン経由で友だち追加された場合は、自動的にアンケートを送付する仕組みにしており、お客様が自ら回答をしてくださいます。 お客様に具体的なご要望を聞く前に、アンケートで居住エリアやガスの種類が分かるため、サービス対象地域かどうかの早期判断が可能です。個別に連絡をする必要がなく、コミュニケーションコストが削減できます。 オンラインと対面をうまく掛け合わせて対応ができるというのは、弊社の強みでもあると思います。
従来の電話やLINE公式アカウントでは、一から十までこちらから質問をする必要がありました。ですが、Linyを用いることで、アンケートで質問を自動化している部分が多くあり、コールセンターの手間も大幅に削減されています。
また、コールセンターでは受付時間が決まっているので、お客様が電話したいと思う時には電話がつながらず、相談が遅れることもありました。Linyを導入することで、営業時間外にもご連絡をいただけるので、今までの受け付けとは全く違うスムーズな対応ができるようになっています。
次の施策ですが、既存顧客のフォローアップや対応をLinyでおこなっています。これまで電話や対面で取りこぼしていたような状況を、Linyを利用することでアポイントメント取得にまでつなげる目的です。
例えば、定期的に更新がある製品に対しては、期限がきた際に電話や対面でアポを取って対応をしています。ですが、お客様によっては連絡が取れなかったり、ご不在の場合もあります。そんな時は、「不在票」にLinyの流入経路分析機能(*)で作成したQRコードを載せて、投函します。お客様がそのQRコードを読み込むと、自動的に予約フォームが送信されるようにしており、お客様ご自身で日程調整を完了していただけます。
(*)流入経路分析機能では、「QRコード」を複数発行し、QRコードごとに友だちに配信するメッセージやリッチメニューの出し分けも可能。どのQRコードが読み込まれたのかも計測できる。
最近、この方法で電話対応の大幅な削減になったケースがあります。「警報器の交換」の際、不在票にQRコードを付けて予約受け付けを行なったところ、50件ほどのお申し込みをいただきました。今までは電話での応対だったのですが、それが自動で管理でき、電話の手間がすべて省けました。 警報器の交換は年間6,000件とかなりの数があるので、これからも電話の手間が減ることになり、大きな業務効率化になります。そうすると、他の業務やお客様への丁寧な接客に時間が使えるので、非常に助かります。
昨年、社内でアンケートを取ったのですが、そこには「LINEでやりとりを行なうお客様の反応が良く、入電数が減っているので助かる」「電話受付の時間帯外にもお客様からの問い合わせが受けられる」「再訪問の日程打ち合わせや、商品の決定の際にも時短になり助かっている」などの声が集まり、業務効率の改善ができている実感があります。
他にも、既存顧客のアフターフォローでLinyを活用しています。対面で作業を行なった後に、状況を伺うメッセージを送付しています。例えば、ガス設備の修理後に「その後、機器の調子はいかがですか?」といったメッセージを送付することで、電話をする工数の削減になりますし、お客様の満足度の向上にもつながります。
はい、一斉配信をする時には、基本的にタグを利用した絞り込み配信をしています。 先日、「特定エリアにお住まいの都市ガスを利用しているお客様へのメッセージ配信をしたい」という場合がありました。その場合は、地域で絞り込み、プロパンガスの方は除外して、といったように、細かく絞り込んで配信します。 メッセージの配信の際に、タグでの絞り込みは必ず利用しています。 他にも、特定のチラシのQRコードを読み込んだお客様にだけクーポンを配布する、というような使い方もしています。
メッセージ配信が、ダイレクトに販促に繋がったケースも出てきています。弊社が扱っている商品のクーポンや割引情報をLINEで配信することで、商品の購入や買い替えにつながりました。あとは支払いとお届けだけで終わるような状態になっており、クロージングのプロセスが短縮できています。
その他、思いがけない効果もありました。弊社の組織は縦割りになっており、私の部署とコールセンターの部署は、普段全く違う内容、違う場所で仕事をしていて、基本的に接点はありません。ですが、Linyを通じて部署を横断した施策に取り組むことができ、社内の活性化につながっているのではないかと思います。 今社内では、Linyを使って新たなサービスを提供していきたいという意見も出ています。こういった社内の変化も嬉しく感じています。
お客様が望むサービスを理解して、個別に提案できるような運用をしたいと思っています。例えば、お客様が興味のある商品を選ぶと、その商品情報やカタログが送付されたり、クーポンが受け取れたりする。そうすれば、お客様の利便性も一層高まるのではないかと思います。
さらに、リフォーム工事中の細かな仕上げのご希望を伺ったり、不安なことはすぐに解消できたり、緊急を要するお問い合わせにはダイレクトに担当者につながる連絡手段になったりと、お客様一人ひとりにあった情報提供をLinyで実現していきたいと考えています。
※本事例は2024年6月時点での情報です。
※インタビューの内容は、インタビュー当時のLiny及びLINE公式アカウントで提供されている機能に基づいています。
企業名 : 株式会社シィメス
事業内容 :ガス事業を中心に、リフォーム・ハウスメンテナンス・不動産・エネルギー事業を展開
公式サイト:https://www.scimes.co.jp/
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