LINE公式アカウントには、「リッチメッセージ」という機能があります。これは、画像やテキストを合わせたコンテンツを作成したり、事前に作ったバナー画像にリンクを設定できる機能です。
「画像をタップしてWebサイトに遷移させたい」という場合に、用いられることが多いです。
この記事では、「リッチメニューとは何か」「どう作成するのか」をご説明するとともに、「リッチメッセージのデザイン事例」もご紹介していきます。
リッチメッセージとは?
リッチメッセージには、2つの特徴があります。1つ目は、画像にURLリンクや、クーポンなどのリンクを設定できること。2つ目は、リッチメッセージの機能上で、テキストと画像を組み合わせて、1つのメッセージの作成ができることです。
作成済みのバナー画像にリンクを設定したい場合にも、リッチメッセージ機能を利用するケースが多いです。
リッチメニューとの違い
リッチメニューとリッチメッセージは「テキストと画像を組み合わせる」「タップしてクーポンやリンク先に遷移させる」という点では似ています。
しかし、リッチメニューは下部に固定されますが、リッチメッセージは他の配信メッセージと同様に、古い配信は流れていくという違いがあります。
メッセージ配信の「写真」との違い
メッセージ配信の中には「写真」という、画像を配信できる仕組みがあります。
メッセージ配信の「写真」と、リッチメッセージの違いを見ていきましょう。2つあります。
1.表示のされ方の違い
「リッチメッセージ」で配信した場合と「画像」を配信した場合は、友だちが受け取った時の表示のされ方が異なります。
リッチメッセージは、画面いっぱいに表示されるのに対し、画像の場合は、左にプロフィールのアイコン、右側に画像の転送用のアイコンが表示されます。
2. タップを可能にするか、転送可能にするかの違い
リッチメッセージはタップをすると、「設定したURLに遷移させる」「クーポンの確認」「テキスト送付」が出来ます。
メッセージの「写真」は、タップをすると拡大されます。また、右横の転送用のアイコンが表示されていて、こちらをタップすると、LINEの他の友達に画像を転送させたり、ストーリーやタイムラインに写真を掲載させることが出来ます。
カードタイプメッセージとの違い
LINE公式アカウントには「カードタイプメッセージ」という機能があります。カードタイプメッセージは、「画像とテキストとアクション」を組み合わせたカード型のコンテンツを作成でき、さらにそれを複数並べて送信する事が出来ます。
「画像+テキスト+アクション」を組み合わせるという点では、リッチメッセージと似ていますが、カードタイプメッセージは、用意されているテンプレートに合わせて画像、テキスト、アクションを設定するため、デザインに違いがあるのと、複数画像を1つの吹き出しで送信出来るところが異なります。
カードタイプメッセージについては以下の記事でご紹介しています。
リッチメッセージの作り方と配信方法
ここからは、リッチメッセージの作り方と配信方法をご説明します。
テンプレートを選択する
リッチメッセージは、以下のようなテキストと画像の組み合わせです。
事前にどのようなデザインにするのかを考える必要があります。
デザインを決めるにあたって、リッチメッセージが利用できる「テンプレート」を知っておきましょう。
以下がリッチメッセージのテンプレートです。選んだテンプレートに合わせて、タップした場合のアクションを設定することが出来ます。
テンプレートの選び方は2つです。
1. 画像のサイズ
以下の4種類から選択できます。
- 正方形 :1040px × 1040px
- 横長 :幅1040px × 高さ350・幅1040px × 高さ700・幅1040px × 高さ585px
- 縦長 :幅1040px x 高さ1300px・幅1040px x 高さ1850px
- カスタム :幅1040px × 高さ520~2080px
基本的には、正方形を用いることが多いと思いますが、高さを変えたい場合は横長・縦長・カスタムを選択しましょう。
2. タップする範囲
タップする範囲を選択しましょう。
正方形の場合は、12つのタップ範囲を指定できます。各セクションに対して異なるアクションを設定できます。
例えば、4つに分かれているテンプレートを選んだ場合は、4つの範囲ごとに、異なるリンク/クーポン/テキストを設定することが出来ます。
カスタムの場合はタップ範囲は1箇所のみです。
画像の作成方法
リッチメッセージの画像の作り方は2つあります。
- 事前にバナーを作成する
- リッチメッセージの機能を用いて、画像を修正・加工する
1.の方法は、事前にバナー画像を作り込み、それをアップロードする方法です。
2. の方法は、利用したい画像のみを用意しておき、リッチメッセージの機能を用いて、画像にテキストを追加するなどの修正・加工を行う方法です。デザインツールなどでバナーを作成することが難しい場合に、2の方法を利用することができます。
リッチメッセージの作成方法
では、リッチメッセージを作成していきましょう。
左サイドメニューの「メッセージアイテム」>「リッチメッセージ」を選択し、右上の「作成」をクリックします。
まず、リッチメッセージの「タイトル」を設定します。タイトルは、プッシュ通知やチャットリストに表示され、ユーザーが目にする部分なので、キャッチーなタイトルを入力しましょう。
次に、「テンプレートを選択」をクリックします。
テンプレートの選択画面が表示されるので、利用するテンプレートを選んで「選択」をクリックします。今回は、例として「正方形・タップ箇所は1つ」を選びます。
画像を設定
次に、画像を設定します。画像は以下の2種類の方法で設定できます。
- リッチメッセージの画像を事前に作成している場合は「画像をそのまま適用する」を選択
- 画像を修正・加工する場合は、「画像を編集して適用する」を選択
画像を編集して適用する
画像を修正・加工する場合の操作方法をご紹介します。「画像を編集して適用する」を選ぶと、作成画面が立ち上がります。この画面で、リッチメッセージを作成していきます。
オレンジで囲んだメニューアイコンを説明します。
左から順番に以下の操作ができます。
- 元に戻す
- やり直す
- テキストを追加する
- 画像をアップロードする
- 背景色を追加する
- 枠線を追加する
- 削除する
ではまず、メインの画像をアップロードしていきましょう。今回は事前にフリー素材の画像をダウンロードしてきたので、こちらを使用します。
「画像をアップロードする」アイコンをクリックして、画像を選択すると、任意の場所に画像が配置されます。
画像を動かしたり、オレンジで囲んだメニューアイコンが表示されるので、これらを用いて画像の位置を調整していきます。
次に、「背景色を追加する」をクリックして画像に合う色を設定します。
背景の色が変更されました。
次にテキスト(文字)を追加しましょう。テキストを追加をクリックすると、画面中央に「テキスト」という文字が表示されます。
文字のメニューが表示されるので、文字色を変えてみます。
今回は文字色を白にし、画像の下に配置しました。文字の場所は移動できます。そして、文字の内容を変更します。
文字の大きさを調整したい場合は、四隅の四角をドラッグして変更することが出来ます。
「テキスト追加」をクリックすると、複数のテキストを追加することが出来ます。
これで画像は完成です!
保存する
作成ができたら、右上の「適用」をクリックします。
作成した画像をファイルとして保存したい場合は、「適用」をクリックする前に左横にある「ファイルに保存」を行ってください。
アクションを設定する
次に、選んだテンプレートに基づいて、タップした場合のアクションを設定します。
アクションは以下の3つから選べます。
- リンク
- クーポン
- テキスト
リンクを選んだ場合は、タップした時に遷移させたいWebサイトのURLを入力します。
「アクションラベル」という設定項目がありますが、これは音声読み上げ時に利用されるものなので、リッチメッセージの内容を記載しておくと良いでしょう。(例:今回のリッチメッセージの場合は「ヘアケア用品セール」)
クーポンは、事前に作成したクーポンを設定できます。友だちがタップすると、クーポンを表示させることが出来ます。
テキストは、ユーザーがタップすることで、設定したテキストがトークルームに送信されます。通常、応答メッセージと組み合わせて利用します。
これで「保存」をクリックすれば、リッチメッセージの作成完了です!
リッチメッセージの配信方法
リッチメッセージの作成が出来たら、リッチメニューを配信しましょう。
左のサイドメニューから、「メッセージ配信」>「メッセージを作成」を選択します。
メッセージの設定セクションで、リッチメッセージを選択します。
送信したいリッチメッセージを選択したら、あとは「配信」を押せば完了です。
リッチメッセージのデザイン事例
リッチメッセージのデザイン事例をご紹介します。
スターバックス
タップ箇所は1箇所でシンプルなデザインです。
牛角
タップ箇所は1箇所でインパクトのあるデザインです。
東京電力エナジーパートナー
タップ箇所は1箇所で高さをカスタムしたデザインです。
ローソン
タップ箇所は4箇所でインパクトのあるデザインです。
アースガーデン
テンプレートは3つに分かれているものを選択しています。リンクは2箇所(中段・下段)に設定されています。
まとめ
リッチメッセージの特徴や、設定方法、デザイン事例をご紹介してきました。リッチメッセージは視覚的にわかりやすく、LINEとの相性が良い配信コンテンツです。是非活用してみてください。