当日の欠勤連絡や緊急時の社内連絡など、情報をすばやく手間なく届ける重要性が高まっています。このような背景から、社内コミュニケーションツールとしてLINE公式アカウントが注目されています。
本記事では、LINE公式アカウントを社内連絡ツールとして活用するメリットや、具体的な運用方法、導入の流れについてわかりやすく解説します。
LINE公式アカウントとは?
LINE公式アカウントは、企業や店舗向けに提供されているビジネス用のLINEアカウントです。ユーザーと友だちになることで、以下のようなコミュニケーションが可能になります。
- メッセージの一斉配信
- 1:1でのチャット対応
- リッチメニューを使った情報の集約
一般的には企業や店舗の販促や顧客対応で使われているLINE公式アカウントですが、利便性の良さから社内コミュニケーションに応用するケースも増えてきています。
社内連絡用途でのLINE公式アカウントのメリット
LINE公式アカウントを社内連絡ツールとして活用することで、以下のようなメリットがあります。
LINEアプリから手軽に連絡できる
従業員は使い慣れたLINEアプリ内で連絡を受け取ることができるため、新しいツールを導入する手間が省けます。
さらに、LINEは日常的に使用されているアプリなので、緊急時にもすぐに確認・返信しやすいのが特長です。メッセージはプッシュ通知され、重要な連絡を見逃しにくくなります。
複数人でアカウントを管理できる
LINE公式アカウントは、複数の担当者で運用・管理が可能です。4種類の管理権限があり、役割に応じて設定できます。
- 管理者
- 運用担当者
- 運用担当者(配信権限なし)
- 運用担当者(分析の閲覧権限なし)
参考:LINE公式アカウントの管理者を追加する方法【複数人への権限付与】
LINE公式アカウントの料金プラン
LINE公式アカウントには、次の3つの料金プランが用意されています。
プラン | 料金 | メッセージ通数 |
コミュニケーションプラン | 0円 | 200通/月 |
ライトプラン | 5,000円(税別)/月 | 5,000通/月 |
スタンダードプラン | 15,000円(税別)/月 | 30,000通/月 |
いずれのプランでも、基本機能(チャット・メッセージ配信・リッチメニューなど)はすべて利用可能です。
社内ツールとしての導入を検討する際は、まずは無料の「コミュニケーションプラン」から試すことができます。実際の運用でメッセージ通数が足りなくなった場合でも、月単位で簡単にアップグレードが可能です。
社内連絡におすすめの機能と活用例
LINE公式アカウントには、社内連絡ツールとして活用できるさまざまな機能が備わっています。ここでは、特におすすめの3つの機能とその活用例をご紹介します。
- メッセージ配信
- チャット機能
- リッチメニュー
順番に見ていきましょう。
メッセージ配信
LINE公式アカウントでは、友だちに対してメッセージを一斉配信することができます。配信方法は以下の2種類です。
- すべての友だちに配信
- 条件で絞り込んで配信
条件で絞り込む方法は複数ありますが、社内で活用する場合には、タグを活用した絞り込み配信が特に便利です。「店舗別」や「部署別」などのタグをあらかじめ設定しておけば、該当する従業員だけを絞り込み、必要な人を限定して情報を届けることができます。

絞り込み配信の例
【活用例】
- 急なシフト変更の連絡
- 悪天候時の自宅待機連絡
- 社内ツール障害時の連絡
- 社内イベント当日の連絡
参考:LINE公式アカウントのメッセージ配信の方法とコツとは?配信時間や頻度について
チャット機能
チャット機能を使えば、LINE公式アカウントと友だち登録しているユーザーとの1:1のメッセージのやり取りが可能です。
やり取りは他のユーザーに見られることはなく、運用者のみが閲覧可能です。

チャットの例
【活用例】
- 勤怠や遅刻の連絡
- 管理部門への確認事項
- 緊急時の相談や報告
参考:LINE公式アカウントのチャット(1:1トーク)の使い方と注意
リッチメニュー
リッチメニューとは、トーク画面の下部に固定表示されるメニューのことです。画像ボタンをタップすることで、以下のようなアクションを設定できます。
- ウェブサイトへの遷移
- 電話発信
- コンテンツの自動送信
リッチメニューを使えば重要な情報を一箇所に集約できます。リッチメニューから必要な情報にすぐアクセスでき、情報共有がスムーズになります。

リッチメニューの例
例えば、以下のような情報をリッチメニューにまとめられます。
- 緊急時の連絡先
- 緊急時のフロー
- 福利厚生情報
- 社内連絡事項
- 社内報
LINE公式アカウントの導入のステップ
LINE公式アカウントを社内連絡ツールとして導入する際は、以下の3つのステップで進めていくとスムーズです。
1. 運用ルールの策定
まずは、アカウント運用に関する社内ルールを明確化しましょう。具体的には以下のような内容を検討します。
- アカウントの目的(例:全社連絡、部署別連絡、緊急時対応など)
- 配信ケースの設定(業務時間内/緊急時のみ など)
- 運用担当者の役割分担と権限
- 禁止事項(個人情報の送信、不要な私的利用など)
運用ルールがあることで、誰がどのように使うのかが明確になり、安心して社内メンバーに利用してもらえます。
2. アカウントの作成と設定
次はLINE公式アカウントの作成と設定です。
LINE公式アカウントは数分の簡単なステップで無料で作成できます。詳細については、以下の記事で解説しています。
アカウントを作成したら、ステップ1で検討した運用ルールに沿って設定をしていきます。社内連絡用に使う場合は、以下を中心に基本設定をしていきましょう。
設定の詳細は以下のそれぞれのリンクからご確認ください。
3. 社内メンバーへの共有
アカウントの設定ができたら、QRコードやURLを通じて社内メンバーにアカウントを共有して友だち追加してもらいましょう。
QRコードやURLの確認場所は以下で解説しています。
参考:LINE公式アカウントの友だち追加URLはどこ?貼り付け方法も解説
LINE公式アカウント導入の注意点
LINE公式アカウントの導入にはいくつかの注意があります。
- 配信通数によっては有料になる
- 社内メンバーの確認が必要
- ユーザー情報の管理は手動
順番に紹介していきます。
配信通数によっては有料になる
無料プランでは、1か月あたり200通まで配信可能です。それ以上配信する場合は、有料プランへの切り替えが必要です。
配信数は「配信人数 × 配信回数」で算出されます。月間の配信数を見積もり、計画的に運用しましょう。
参考:【2025年最新】LINE公式アカウントの料金プランを解説
社内メンバーの確認が必要
LINE公式アカウントは、QRコードやURLを知っていれば誰でも友だち追加が可能です。そのため、追加されたユーザーが社内メンバーかどうかを確認するプロセスが必要です。
LINE公式アカウントの機能では、チャット機能を使って個別に確認する必要があります。
【社内メンバーへの確認作業を、もっと効率的に行うには?】
効率的に社内メンバーを確認する際におすすめなのが、当社のLINEマーケティングツール「Liny」です。
フォームを送信してユーザーの回答を自動収集できるので、チャットでの確認の手間が減ります。さらに、回答の有無に応じてリッチメニューを切り替えたり、対象者に自動でタグを付けたりすることも可能です。
Linyは、社内の情報共有やスタッフ管理にも活用できる柔軟なツールです。詳細はこちらからご覧いただけます。
ユーザー情報の管理は手動
従業員の異動や退職に伴うユーザー情報の更新は、手動での対応が必要です。
ユーザー情報を最新の状態に保つためには、タグの更新やブロック対応を定期的に行う必要があります。
もっと効率的かつ効果的にLINEを運用する方法
当社のLinyを使えば、以下のような効率的な運用が可能です。
- 読み込むQRコードを複数作り、読み込まれたQRコードごとにメッセージを出し分ける
- フォームの回答後にリッチメニューを自動で切り替える
- アンケートを作成して自動で情報収集ができる
- イベントの予約管理をLINE上で実施する
これらの機能を活用すれば、LINE公式アカウントを社内連絡に特化してさらに効率よく活用できます。Linyについては以下から資料をダウンロードできます。
まとめ:LINE公式アカウントで、社内連絡をもっとスムーズに
LINE公式アカウントは、日常で使っているLINEアプリを活用するため、社内連絡をスピーディかつ確実に届けるツールとして非常に有効です。メッセージ配信やチャット、リッチメニューといった機能を組み合わせれば、業務連絡から緊急対応まで幅広い用途に対応できます。
導入にあたっては、運用ルールの作成や配信通数の把握、メンバー確認の仕組みが重要となりますが、当社のLinyを活用すれば、フォーム送信やタグ管理なども効率化が可能です。
まずは無料プランから試し、運用に応じて有料プランやLinyなどのツールの併用を検討し、自社に最適な形で活用していきましょう。