LINE公式アカウント Linyとは

LINE公式アカウントのセグメント配信の活用方法と事例の紹介

2020年10月12日

セグメント配信

LINE公式アカウントでメッセージを送信する場合に、友だち全員に配信するのではなく、一部の友だちに向けて「セグメント配信」することが出来ます。

一方で「どんなふうにセグメント配信すればいいか悩んでいる」「どうやってセグメントを使うといいかわからない」という声をいただくこともあります。

この記事では、LINE公式アカウントのセグメント配信の活用事例をご紹介していきます。

セグメント配信の基本の使い方

LINE公式アカウントのセグメント配信とは

「セグメント配信」というのは、お客様を属性ごとにグループ化し、そのグループに対してメッセージを配信することです。

例えば友だちをお住まいで分けて、「東京」の方だけにメッセージを送る時などに用います。

セグメント配信することで、

  1. 配信先を限定することで、配信コストを抑えられる
  2. 不要な方への配信を避け、ブロック率の低下に繋げる
  3. セグメントを明確にすることで、メッセージをセグメントに向けた適切な表現や内容に出来る

というメリットがあります。

LINE公式アカウントの「メッセージ配信」の配信先には

  • 全ての友だち
  • 絞り込み

の選択肢があります。

LINE公式アカウントでは「セグメント配信」という言葉は用いられていませんが、「絞り込み」を用いて配信するということが、セグメント配信と同様であるとお考え下さい。

LINE公式絞り込み

LINE公式アカウントの管理ページの「メッセージ配信」配信先で絞り込みを選択する

LINE公式アカウントのセグメント配信の種類

LINE公式アカウントの絞り込み配信の方法には、「属性」と「オーディエンス」の2つの方法が利用できます。

属性について

属性は、LINE公式アカウントが、LINEユーザーのスタンプや追加しているLINE公式アカウントなどから推定して、自動的に振り分けを行ったものです。以下の種類があります。

  • 友だち期間
  • 性別
  • 年齢
  • OS
  • エリア

オーディエンスについて

オーディエンスは、ユーザーのLINE公式アカウント上の行動や、運用者が設定した情報によって振り分けるものです。以下の種類があります。

  • ユーザーIDのアップロード
  • クリックリターゲティング
  • インプレッションリターゲティング
  • リッチメニュークリックリターゲティング
  • リッチメニューインプレッションリターゲティング
  • チャットタグオーディエンス
  • 友だち追加経路オーディエンス
  • ウェブトラフィックオーディエンス
  • 予約オーディエンス

これらの選択肢は複数用いることも出来ます。

セグメント配信の設定方法や詳細については、以下を参考にして下さい。

種類ごとのおすすめの使い方

先程ご紹介した「属性」と「オーディエンス」のセグメントの使い方の参考例をご紹介していきます。

注意点としては、LINE公式アカウントのセグメントは「推計」であり、友だちが確実にそのセグメントに属しているかどうかはわからないものもある、という点は抑えておいて下さい。

【属性】友だち期間

友だちになってからの日数としては、以下の選択肢があります。

  • 6日以下
  • 7日~29日
  • 30日~89日
  • 90日~179日
  • 180日~364日
  • 365日以上

例えば、

  • 1年以上前に友だちになってくれた方限定クーポンの配信
  • 半年以上前に友だちになってくれた方限定セールの案内

など、長く友だちでいる「メリット」を感じてもらえるコンテンツの配信に活用できます。

【属性】性別

  • 男性
  • 女性

を選択して送信することが出来ます。

この使い方はイメージがしやすいでしょう。

  • 女性限定イベントの場合は、女性のみに送信する
  • 男性向けの商品の案内の場合は、男性のみに送信する
  • 女性向けの表現を用いて商品をPRする/男性向けの表現を用いて商品をPRする

という風にセグメント配信をすることが出来ます。

【属性】年齢

年齢は、

  • 14歳以下
  • 15~19歳
  • 20~24歳
  • 25~29歳
  • 30~34歳
  • 35~39歳
  • 40~44歳
  • 45~49歳
  • 50歳以上

から選択することが出来ます。

こちらもイメージしやすいかと思います。

  • 告知するイベントや商品のターゲットの年齢層がある程度定まっている場合は、ターゲットの年齢層を絞って配信する
  • 年齢層によって配信するメッセージの文面や表現方法を変える

という使い方が出来ます。

【属性】OS

利用しているスマホのOSの種類によって配信内容を分けることが出来ます。

  • Android
  • iOS
  • Windows Phone
  • BlackBerry
  • Nokia
  • Firefox

このセグメント配信を用いている例をあまり聞いたことが無いので、広く利用する項目ではないかと思います。

例えば、Android利用者のみに、Android専用のサービスの案内をしたい、アンケートを取りたい、など、ピンポイントでリサーチをしたいときなどに利用できる場合があるでしょう。

【属性】エリア

LINEを利用しているエリアを設定して配信することが出来ます。

  • 47都道府県
  • 北海道
  • 東北地方
  • 関東地方
  • 甲信越
  • 北陸地方
  • 東海地方
  • 関西地方
  • 中国地方
  • 四国地方
  • 九州
  • 沖縄地方

多店舗展開されている場合などに、使う機会が多いでしょう。

該当する都道府県や、地域の方にのみ配信することで、自分に関係のある情報が送られてくるため、興味や関心も高まります。

また、不要な情報を送らないことで、ブロックの回避にも繋がるでしょう。

【オーディエンス】ユーザーIDのアップロード

LINEのユーザー毎に割り振られている「ユーザーID」でセグメント配信ができます。ユーザーIDは、TXT、CSV形式のファイルにしてアップロードして利用します。

ユーザー毎に、「誰に配信するか」を決めることが出来るので自由度は高いのですが、LINE公式アカウントだけではこの機能は使えず、ユーザーIDを取得する為に、「Messaging API」を利用する必要があります。

MessagingAPIを利用している方は、

  • 自社で独自のLINE公式アカウント連携システムを構築している
  • LINE公式アカウントの連携サービスを利用している

という場合になるでしょう。

残念ながら、LINE公式アカウントだけで運用されている場合は、この機能は利用できません。

【オーディエンス】クリックリターゲティング

配信から60日以内のメッセージにあるURLにクリックした友だちに送信することが出来ます。

どのメッセージを対象にするかは選択することが出来ます。

例えば、「セール詳細のURL」をクリックした友だちに向けて、セールの終了直前に「忘れてませんか?セール終了日間近!」というメッセージを送ってリマインド(忘れ防止の)メッセージを送る、というように活用出来ます。

【オーディエンス】インプレッションリターゲティング

配信から60日以内のメッセージを開封した友だちに送信することが出来ます。

どのメッセージを対象にするかは選択することが出来ます。

メッセージを開封していないユーザーに、再度メッセージを送るなどして、メッセージの開封率を上げたいときなどに利用することが可能です。

【オーディエンス】リッチメニュークリックリターゲティング

リッチメニューをクリックしたユーザーを対象にしたオーディエンスです。配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要になります。

特定のイベントをアピールするリッチメニューを作成し、そのリッチメニューをクリックしたユーザーに向けて、イベントの詳細情報を送信することができます。

【オーディエンス】リッチメニューインプレッションリターゲティング

リッチメニューを表示したユーザーを対象にしたオーディエンスです。配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要になります。

リッチメニューを表示したユーザーを "除外” して、リッチメニューを表示していないユーザーのみに、リッチメニューの閲覧を訴求するメッセージを送付することができます。

【オーディエンス】チャットタグオーディエンス

1:1トーク(チャット)機能を利用したことがあるユーザーには、自由に「タグ」を設定することが出来ます。そのタグが付いている方に、メッセージの配信が可能です。

使い方の例としては、

  • 店舗で利用している場合、来店月をタグで管理し(「1月来店」「2月来店」など)タグを目安に、2ヶ月後や3ヶ月後に「クーポンと再来店のお誘いメッセージを送り、リピートに繋げる
  • お誕生日月をタグで管理しておき、誕生日にはスペシャルクーポンを送付する

などの施策が可能です。ただし、来店情報や誕生日の情報は、別途取得する必要があります。

【オーディエンス】友だち追加経路オーディエンス

新しく2020年5月から追加になった機能です。友だちが追加された経路別に配信することが出来ます。

経路には、「LINEスタンプ」や「LINE Pay」などの経路があります。

通常のLINEの友だちに以外に、LINEスタンプが欲しくて友だちになった方、LINE Payが利用したくて友だちになってきた方など、友だちの興味のレベルは異なります。

例えば、LINEスタンプが欲しくて友だちになったユーザーは、比較的ブロックしやすい傾向にあると想定できます。そこで、コアなファン向けのコンテンツは配信対象外にして、配信コストとブロック率を抑える、というように利用することが可能です。

【オーディエンス】予約オーディエンス

LINEから予約したユーザーを対象としたオーディエンスです。配信に利用するためには、連携済の予約データが必要になります。属性と併用する場合には、対象ユーザーが50人以上必要になります。

例えば、今までLINEから予約をしたユーザーを対象にして、割引クーポンや、友だち紹介クーポンなどを送付することができます。

セグメント配信を自社の施策に合わせて「もっと効果的」に使いたい!

LINE公式アカウントでも、先述したようにセグメント配信はできますが、アカウントの運用方針によっては「会員、非会員で分けて配信したい」「もっと自由にセグメントを設定できないのか?」という課題が出てくることもあるでしょう。

LINE公式アカウントの拡張ツール「Liny」を使うと、より自由に効果的にセグメント配信を行うことが可能です。

例えば、

  • アンケートの回答に基づきセグメントを設定
  • チャットをしていない友だちも含めて、友だちに自由にタグを設定して、タグに基づいたセグメントを設定

ができ、セグメント配信が可能です。いくつかお客様の事例でご紹介します。

友だち追加時にアンケートを送付!回答内容に基づいたセグメント配信で仕事を紹介

LINE公式アカウントとLinyを併用されている、株式会社新大人総研の事例をご紹介します。

新大人総研が運営する「BLANC(ブラン)」は40代以上の女性限定のコミュニティ。LINEで会員登録をした方に、イベントの紹介や新商品のアンケート依頼、お仕事の紹介などを行っています。

LINE公式アカウントでしばらく運用されていましたが、モデルのお仕事は、40代、50代、60代、70代の方、など年代によって人を募集する場合があります。しかし、そこまで詳細な年齢のセグメントはLINE公式アカウントには用意されていません。

そのため、より自由なセグメント配信を行うためにも、Linyを導入されました。

使い方としては、友だち追加のタイミングで回答フォームを利用して、年齢やお住まいに関する質問を投げかけ会員情報を取得します。取得した会員情報は、そのままセグメント配信に用いることが出来ます。

モデルなどのお仕事によっては、どのような方かわからない人には届けたくない情報」もあるため、しっかりと会員登録をされた方で、年齢や地域が合致する方のみに、仕事の案内を送付されています。

アンケートフォーム

アンケートフォームで友だちの情報を取得し、Liny内の顧客情報として管理する

 

市区町村でセグメント配信!地域・年齢別に必要な情報だけを配信

LINE公式アカウントとLinyを併用されている滋賀県庁の事例をご紹介します。

さきほどの新大人創建と同様に、滋賀県庁でもLINE公式アカウントを友だち登録してもらったタイミングでアンケートを送付し、「年代」と「住んでいる地域」を友だちに登録してもらいます。

滋賀県町アンケート

市区町村と、生年を選択する回答フォームが送信される

回答された「お住いの市区町村」と「生年」は、自動的に友だちの情報として管理され、セグメント配信をする際に利用することが出来ます。

LINE公式アカウントでは、お住まいの都道府県やエリアを選択できるものの、「市区町村」レベルでの絞り込みや、全年代に対する絞り込み配信は出来ません。

しかし、県庁が配信する情報によっては、ご高齢の方にしか必要ではない情報であったり、ある市区町村の人に限定して送りたい情報があります。自分に関係がない情報を配信されては、受け取る方も困るため、配信したい人だけに配信できるというセグメント配信機能は運用上とても重要な機能となっています。

Linyのセグメント配信を用いたお客様事例

メッセージ配信は、LINE公式アカウントの中でも肝となる機能のため、LINE公式アカウントのコンセプトや企画、運用内容に合わせて柔軟にセグメント配信することが重要です。

先ほど事例の一部をご紹介しましたが、セグメント配信を活用して成果を出しているお客様の事例は他にもあります。

こちらも是非、ご覧ください。

LINE公式アカウントで更に効果を出したい方へ

Linyには、セグメント配信機能以外にも、

  • リッチメニューの切り替え機能
  • 顧客の情報管理
  • アンケートへの回答フォーム機能

などの多様な機能があります。

LINE公式アカウントで更に効果を出したい方は、是非Linyの導入もご検討ください。

LINE公式アカウントの運用効果を最大化する
LINE活用サポートツールLiny

Linyとは、日本全国の企業3,500社*が導入している、 LINEをより活用するためのサポートツールです。
*OEMを含む

顧客とのやりとりの中で、好みの属性を自動で収集・管理することができ、
集めた顧客情報をもとに、一人ひとりの嗜好に合わせた情報だけを配信できるので
反応率・売上のUPにつながり、運用負担も軽減します。

Linyの導入事例はこちら

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  • この記事を書いた人

鈴木優

LINE運用アドバイザー・Webディレクター・ライター。 【LINE公式アカウントBasic認定資格】保持。 LINE&Linyを利用した新規ビジネスの立ち上げに関わった経験を経て、現在はLINE&Liny運用アドバイザーとして導入・運用サポートを行う。当ブログで情報発信もしています。

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