この記事では、LINE公式アカウントのチャット(旧1:1トーク)について、使い方や利用時の注意点、また、活用例もご紹介していきます。
LINE公式アカウントの「チャット機能」とは?
LINE公式アカウントには、「チャット機能」があり、友だちになっているユーザーと、1:1でメッセージのやり取りができます。チャットでのメッセージのやり取りは、他の友だちに見られることはなく、メッセージを送ったユーザーとLINE公式アカウントの運用者のみが確認できます。
チャット機能の特徴
チャット機能の特徴をご紹介します。
- 気軽にメッセージのやり取りができる
- 顧客情報が蓄積できる
- チャット内を検索できる
- 豊富なコンテンツを送信できる
- チャットの履歴をダウンロードできる
- 「既読」をつけずに「未読」のまま、メッセージをプレビューできる
順番にご紹介していきます。
1. 気軽にメッセージのやり取りができる
チャット機能は、一般的なLINEアプリでのやり取りのように、気軽に1:1のコミュニケーションができる点が最大の特徴です。
メールや電話を使うには心理的障壁が高かったり、時間や場所を選ぶ必要がありますが、LINEを介せば、すきま時間にメッセージを送ることができます。
「電話やメールでのお問い合わせ方法に加えて、LINEでのお問い合わせ窓口を作ったところ、LINE経由でお問い合わせを行うお客様が1番多い」という声が多く寄せられており、LINEの使いやすさは電話やメールと比べ、断然高いと考えられます。
2. 顧客情報が蓄積できる
チャット画面では、チャットができるユーザー一人ひとりに、タグ付け、担当者の設定、ノートの追加、「要対応/対応済み」ラベルなどの設定ができ、LINE公式アカウント内で顧客情報を管理することもできます。
3. チャット内を検索できる
チャット機能には、タグやチャット内のメッセージを検索できる「検索機能」があります。
タグで検索するとタグが付与されている友だちが表示され、メッセージを検索するとキーワードが含まれたメッセージが表示されます。
4. テキストだけではなく豊富なコンテンツを送信できる
チャットでは、テキストメッセージはもちろんのこと、「スタンプ」「ファイル」「通話リクエスト」「カードタイプメッセージ」「クーポン」などのコンテンツを送付することも可能です。
5. チャットの履歴をダウンロードできる
最大10万件のチャットルームの履歴をダウンロードすることが可能です。10万件を超える場合は、最新のチャットから10万件分がCSVファイルとしてダウンロードされます。
CSVファイルを作成できるのは1週間に1回のみになります。
6.「既読」をつけずに「未読」のまま、メッセージをプレビューできる
2024年2月にプレビュー機能が追加されました。未読のメッセージにおいて「受信メッセージのプレビュー」を選択することで、既読にせずに「未読バッジ」を残したまま、受信メッセージを確認できます。友だちのトーク画面においても、既読はつきません。プレビュー内のメッセージ表示数は最大10件です。
プレビュー機能は、該当ユーザーの右側にカーソルを当て、「︙(縦三点リーダー)」をクリックして表示させます。この時、「︙」ではなく該当ユーザーをクリックすると、通常のメッセージ確認となってしまい、既読になるためご注意ください。
チャット機能の2つの注意点
次に、チャット機能の2つの注意点をお伝えします。
1. メッセージを送信したことがあるユーザーとしかチャットできない
全ての友だちとチャットができるわけではありません。友だちが何らかのメッセージを送ってきたことをきっかけに、その友だちとチャットの利用ができるようになります。つまり、友だちからのメッセージ送付というアクションが無い限りは、チャットリストに表示されません。
【補足1】
2024年6月5日より、認証済アカウントの場合、LINE公式アカウントのオーナーは、LINEに追加した友だちの一覧を、「チャット」> 「連絡先」から、確認できるようになりました。
また、2024年7月より、アカウントを友だち追加したユーザーに、LINE公式アカウントのオーナーからチャット送信が可能になりました。
ただし、利用ケースが限られています。以下の点にご注意ください。
- この機能が利用できるのは「認証済アカウント」のみ
- ユーザーが必要とする情報やサービスの提供と異なる目的で利用するのは禁止
- 広告や宣伝目的でチャットを送信することは禁止(例:新規サービスや商品の紹介、キャンペーンのお知らせなど)
- これらの行為はLINE公式アカウントのブロックや通報の対象となる場合がある
【補足2】
LINE公式アカウントでは、リッチメニューなどをタップすると、ユーザー側からメッセージが送信される「テキスト」というアクションがあります。
このテキストのアクションも、ユーザーからのメッセージ送付と捉えられますので、チャット機能の利用ができるようになります。
2. トークの保存には有効期限がある
チャットのトーク、画像、ファイルには、それぞれ保存期限があります。
- テキストやLINEスタンプ:1年
- 画像やビデオなどのコンテンツメッセージ:2週間
- ファイル:1週間
テキストなどは1年間残っていますが、動画やファイルなどは比較的短い期間で保存されなくなるため、事前にダウンロードなどを行っておき、保存するようにしましょう。
チャット機能の設定方法
LINE公式アカウントの管理画面にログインします。
応答設定
まずは、応答設定を行います。
右上の「設定」をクリックし、左メニューから「設定 > 応答設定」を選択し、「チャット:オン」にします。
チャットの応答方法
チャットと応答メッセージを併用する場合や、時間によってチャットと応答メッセージを切り替えたい場合は、同じ画面内の詳細設定で設定を行います。
応答時間を「オン」にすると、「応答時間内」と「応答時間外」で、設定方法を変えることができます。
応答状況
トークルーム上部のアカウント名の下に応答状況を表示できます。
初期状態では「表示する」が選択されています。表示したくない場合は「表示しない」に変更します。
補足:表示されるテキストについて
表示テキストは以下の応答設定に応じて、自動的に切り替わります。カスタマイズはできません。
チャット機能の利用方法
管理画面の「チャット」タブを開くと、チャット画面が表示され、メッセージを送ってきてくれた友だちがリストで並んでいます。ここに表示されている友だちとチャットを行うことが可能です。
チャットの機能を順にご紹介していきます。
チャット
管理画面から「チャット」タグをクリックして表示されるのが、チャット画面です。ここで友だち一人ひとりとやり取りを行います。
画面右側では、以下のような友だちの情報を管理できるようになっています。
- LINE名(変更可能)
- タグの付与
- 担当者の設定
- ノートの追加
また、チャット上部には、「要対応/対応済み」を選択できるラベルがあります。
チャットで送信できるコンテンツ
先述したように、チャット機能では、テキストだけではなく、ファイルや画像、LINEコールリクエスト、クーポンや定型文などの様々なコンテンツを送信することができます。
連絡先
左メニューの上から2番目のアイコンをクリックすると、「連絡先」が表示され、チャットが可能な友だちのリストが表示されます。
ここでは、以下の情報が確認できます。
- 名前
- タグ
- タイプ(友だちになっているか、いないか)
- 前回のチャット日
絞り込み配信
左メニューの上から3番目のアイコンをクリックすると、「絞り込み配信」のグループを選択できる画面になります。
LINE公式アカウントのメッセージ配信では、メッセージの配信対象を絞り込みすることができます。絞り込みでは、「タグ」を用いた絞り込みを行うことができます。
この画面で、絞り込みを行いたい「タグ」を選択し、メッセージの作成に進みます。
絞り込み配信については以下の記事も参考にしてください。
チャット設定
最後はチャット設定です。ここでは、チャット機能の様々な設定を行うことができます。
チャット設定画面はタブになっていて、各タブで以下の設定を行うことができます。
- 基本:通話設定、音声・ビデオ設定、チャット履歴のバックアップなど
- タグ:タグの作成/変更/タグがついている人数
- 定型文:定型文の作成
- 応答時間:応答時間の設定
- 電話:LINEコールの設定
チャット機能の活用方法
チャット機能の活用例を、いくつかご紹介します。
お問い合わせを受ける
商品についての質問、サービスのお問い合わせなど、チャットを利用して気軽にやり取りを行うことができます。電話のようにすれ違いになることもなく、メールのように、固い挨拶や表現を利用する必要は無いため、双方のコミュニケーションの負担を軽減させることが可能です。
予約を受ける【店舗・飲食店・サロン】
飲食店やサロンなど、店舗としてLINE公式アカウントを利用している場合は、予約をLINEで受ける際にチャットを利用するのも良いでしょう。電話のように忙しい時に対応する必要もなく、手が空いた時にLINEを確認し予約対応を行うことができます。また、来店後にお礼メッセージを送付するなど、顧客との関係構築にも利用できます。
希望条件をヒアリングする【不動産・転職支援・結婚式場予約】
ユーザーの希望条件を確認して、商品やサービスを紹介する場合、チャットを利用して希望条件のヒアリングを行うことができます。取得した情報は、ノートとして追加したり、タグを付与し、絞り込み配信の対象として利用することができます。
まとめ
LINE公式アカウントで1:1のコミュニケーションを取る時に利用される「チャット機能」についてご紹介しました。
チャット機能を利用する際には、運用ルールをあらかじめ設けておき、運用ルールに則って、対応を行っていきましょう!
チャットを利用した運用上の悩み事やその解決方法は、以下の記事でもご紹介していますので、参考にしてください。