LINE公式アカウントの「認証済アカウント」は、LINEヤフー社の審査を通過したアカウントのことです。プロフィールのバッジが認証済のものに変わる他、キーワード検索した時に、検索結果に表示されるなどのメリットがあります。
この記事では、未認証アカウントから認証済アカウントにするための「審査」についてと、認証済アカウントのメリットなどを解説していきます。
LINE公式アカウントの審査とは
冒頭でご紹介したように、LINE公式アカウントには、「認証済アカウント」と「未認証アカウント」の2種類があります。
LINE公式アカウントは数分で簡単に開設が可能ですが、開設したタイミングでは、すべて「未認証アカウント」になります。
- 認証済アカウント:審査を通過したアカウントだけがなれるもの
- 未認証アカウント:審査を通過していない全てのアカウント
未認証アカウントから、認証済アカウントにするためには「審査」が必要になります。
審査の申請は、
- LINE公式アカウントの開設時
- 未認証アカウントの管理画面から申請
の2種類のタイミング(方法)で行えます。
【補足】
LINE公式アカウントは2種類とお伝えしてきましたが、実は「プレミアムアカウント」と呼ばれるアカウントがあります。プレミアムアカウントは申請方法などが公開されておらず、LINEヤフー社が独自に審査を行っていると考えられます。
そのため、LINE公式アカウントの運用者が選べるのは、「認証済アカウント」と「未認証アカウント」の2種類と考えてもらえば良いでしょう。
LINE公式アカウントの審査基準
認証済アカウント開設のための審査は、LINEヤフー社が公表している、以下の基準で実施されます。審査は無料です。
1. LINEユーザーの不利益につながる可能性がないか
2. 法令における規制の有無と規制内容に抵触するものでないか
3. 利用規約第18条「禁止行為」各号に該当するおそれがないか
4. 当社が独自に定める審査基準を満たすか否か
5. 当社の事業へ悪影響を及ぼす、あるいは当社の信用を損なうものでないか
※当社はお客さまに対し、審査結果およびその理由について説明する義務を負わないものとします。引用元:https://www.lycbiz.com/jp/column/line-official-account/technique/20190829/
これを見ても、具体的な審査基準が明記されていないことがわかります。
また、「※当社はお客さまに対し、審査結果およびその理由について説明する義務を負わないものとします。」と記載があるように、公開されていないLINEヤフー社内部での独自の審査基準があり、それによって審査が行われていると考えられます。
そしてその審査結果や理由に関しては、LINEヤフー社から説明が無いと思っておくと良いでしょう。
つまり、上記のポイントは満たした上で、実際に審査に通るか通らないかは、申請してみないとわからない、ということになります。
LINE公式アカウントを開設できない業種・サービスについて
これは、認証済アカウントになるための審査とは異なりますが、以下に該当する業種やサービスに関しては、そもそもLINE公式アカウントの開設ができません。
以下に該当するとLINEヤフー社が判断した場合は、アカウントの提供がされなかったり,アカウントの提供が停止されますので、ご認識ください。
【開設できないケース】
■出会い
街コンイベント会社、相席居酒屋、出会いパーティー、ライブチャット、インターネット異性紹介事業
■アダルト
性風俗店、メンズエステ、アダルトショップ、ストリップ劇場、膝枕耳かき店、JKビジネス
■連鎖販売取引
ねずみ講、マルチ商法・MLM、ネットワークビジネス
■販売方法
- 人間の不安・不幸・射幸心につけ込んで商品等を販売するもの
- 違法とされる営業方法で商品等を販売するもの
- 科学的な根拠が乏しい商品等を販売するもの
認証済アカウントのメリット
認証済アカウントになると以下の様なメリットがあります。
- 青色のバッジがつき、検索結果に表示される
- 店舗用ポスターの種類が選択できる
- 友だち追加広告が利用できる
- 請求書決済が利用できる
- 「メンバーシップ」が利用できる
- 「リサーチ」と「アカウント満足度調査」で自由回答が利用できる
- LINEアプリ内にアカウント情報やクーポンを掲載できる
- 友だち一覧が確認でき、運営側からチャットが送付できる
順番にご紹介していきます。
青色のバッジがつき、検索結果に表示される
LINEアプリ内には、LINEアカウントやLINE公式アカウントを検索できる機能があります。認証済アカウントになると、この検索結果に表示させることができます。
また、未認証アカウントでは「灰色」だったバッジの色が「青色」になります。
検索結果についてはこちらの記事も参照ください。
店舗用ポスターの種類が選択できる
LINE公式アカウントには、友だち募集用のポスターをダウンロードできる機能が用意されています。
未認証アカウントの場合、ポスターの種類は1種類で、認証済アカウントになると3種類から選択できます。
また、有料になりますが、ポップやショップカードといったノベルティを購入することも可能になります。
友だち追加広告が利用できる
LINEには、友だちを集めるために、LINEアプリ内でLINE公式アカウントの友だち追加を案内するための「友だち追加広告」というサービスがあります。認証済アカウントでは、この広告サービスを利用することが出来ます。*一部、利用できない業種があります
友だち追加広告は有料ですのでご注意ください。
請求書決済が利用できる
LINE公式アカウントの有料プランを利用する場合、クレジットカードでの支払いになります。認証済アカウントの場合は、それに追加して、決済サービス「Paid」を通じた請求書払いが利用できます。
請求書払いを利用する目的で、認証済アカウントになるケースも少なくありません。
「メンバーシップ」が利用できる
メンバーシップ機能は、LINE公式アカウントの友だちが月額課金をすることで、メンバーだけにメッセージを送ったり、特典を提供したりすることができるサブスクリプションサービスを提供する機能です。
認証済アカウントの場合は、この機能が利用できます。
参考:LINE公式アカウントのメンバーシップ機能とは【サブスク可能】
「リサーチ」と「アカウント満足度調査」で自由回答が利用できる
LINE公式アカウントのリサーチ機能では、選択式のアンケートを作成することができますが、認証済アカウントの場合のみ、自由回答のアンケートを作成することができます。
未認証アカウントの場合:
認証済アカウントの場合:
また、「アカウント満足度調査」機能でも、同様に自由回答が選べるようになります。
LINEアプリ内にアカウント情報やクーポンを掲載できる
LINE公式アカウントの管理画面で設定をすれば、「アカウント情報」や「クーポン」を、LINEアプリ内に掲載できます。
アカウントの掲載場所は以下です。
- LINE公式アカウントリスト
- おすすめの公式アカウント
クーポンの掲載場所は以下です。
- LINEクーポン
- LINE公式アカウントリスト など
これらを設定することで、アカウントを目にしてもらう機会が増やせます。
友だち一覧が確認でき、運営側からチャットが送付できる
2024年6月より、認証済アカウントの場合、LINE公式アカウントのオーナーは、LINEに追加した友だちの一覧を、「チャット」> 「連絡先」から、確認できるようになりました。
また、2024年7月より、アカウントを友だち追加したユーザーに、LINE公式アカウントのオーナーからチャット送信が可能になりました。
ただし、利用ケースが限られています。以下の点にご注意ください。
- ユーザーが必要とする情報やサービスの提供と異なる目的で利用するのは禁止
- 広告や宣伝目的でチャットを送信することは禁止(例:新規サービスや商品の紹介、キャンペーンのお知らせなど)
- これらの行為はLINE公式アカウントのブロックや通報の対象となる場合がある
審査の申請方法
審査をする場合は、「アカウント認証リクエスト」を行います。
- LINE公式アカウントの開設時に、アカウント認証リクエストを行う
- すでに運用している未認証アカウントから、アカウント認証リクエストを行う
それぞれの方法についてご紹介します。
1. LINE公式アカウントの開設時にアカウント認証リクエストを行う
LINE公式アカウントの開設時に認証リクエストを行う場合は、まず通常の流れと同様に、LINE公式アカウントの開設を行います。
開設方法は以下の記事を参考にしてください。
開設が出来たら、以下のような画面が表示されます。
ページ下部に、「アカウント認証をリクエストする」のボタンがあるので、クリックして認証済アカウントの申し込みフォームに入力します。
2. 未認証アカウントからアカウント認証リクエストを行う
未認証アカウントを既に運用している場合は、管理画面からアカウント認証リクエストを行うことが出来ます。
管理画面にログインし、右上の「設定」をクリックして「アカウント設定」の画面を開きます。情報の公開の認証ステータスの欄に「アカウント認証リクエスト」ボタンがあります。
このボタンをクリックすると、「認証申請の流れとポイント」ページに遷移します。このページ下部に、【アカウント認証を申請する】ボタンがあるのでクリックします。そうすると、申し込みフォームが開きます。
認証済アカウントのお申込みフォーム記入の注意点
お申し込みフォームの入力に際して注意事項があるので、ご紹介していきます。
アカウント名
- 新規で申し込みを行う場合は「アカウント名」の入力が必要です。
- アカウント名は、サービス名や店舗名など、わかりやすい名称にしましょう。(例:リニー転職サービス、株式会社リニー)
- アカウント名は、20文字以内です。
- 一度申し込みを行うと、変更はできません。
- 個人や個人を特定できるアカウントでは、認証済アカウントは作成できません。(個人名では認証済アカウントは作成できません)
店舗/施設情報
- アカウントの作成する対象の店舗名、企業名、サービス名などを50文字以内で入力します。
- 店舗の場合で、同じ名称で複数店舗ある場合は、代表となる店舗情報を入力します。
- 住所は、全角(英数字は半角)で入力します。
- URLでは、店舗や施設の情報が確認できるサイトやSNSを入力します。サイトもSNSもない場合は、店舗や施設情報が掲載されている情報掲載ページなどを入力します。これは、審査時に参考となりますので、入力するようにしましょう。
申込者情報
- 申請者のフルネームの入力が必要です。メールや電話による、申込みの意思確認や在籍確認などの「本人確認」が行われますので、連絡が取れる連絡先を入力します。
審査関連の知っておきたいポイント
審査関連で知っておきたいポイントをまとめました。
- 未承認アカウントから審査に申請する場合、「アカウント認証リクエスト」は管理権限が「管理者」しか申し込みできません。「運用担当者」の場合は、アカウント認証リクエストボタンが表示されません。
- 再申請は可能です。入力内容に漏れや不備があった場合は、再度入力して申請を行うことができます。
- LINE公式アカウントを開設したタイミングで「認証済アカウント」に申し込んだ場合、審査が通るまでは「未認証アカウント」として利用できます。
- 審査には、10営業日ほどかかりますが、申込みが多い時期はさらに時間がかかることもあります。余裕を持って申し込みを行いましょう。
- 審査基準の詳細は公開されておらず、審査結果の理由も案内されません。
審査をクリアしてLINE公式アカウントの信頼性を高めよう
認証済アカウントにすることで、未認証アカウントよりも多くの機能を利用することができます。
特に、店舗やサービス、企業として利用する場合は、認証済アカウントになることで、ユーザーからの信頼性もアップします。
審査は無料で行なえますので、認証済アカウントを申請してみましょう!