LINE公式アカウントに新しい有料オプション「CRMオプション」が登場しました。
CRMオプションを使うと、顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションを、LINE公式アカウント上で実現できるようになります。
本記事では、CRMオプションでできることや料金、申し込み方法に加え、導入前に確認しておきたい注意点までわかりやすく解説します。
CRMオプションとは
CRMオプションとは、2026年6月にリリースされたLINE公式アカウントの有料オプション機能です。
顧客情報をLINE公式アカウント上で一元管理し、顧客に合わせたメッセージ配信や問い合わせ対応に活用できます。
従来のLINE公式アカウントでは、住所や電話番号などの顧客情報をLINE公式アカウント上でまとめて把握したり、アンケートで収集した情報を配信などの施策に活用したりすることはできませんでした。
CRMオプションを利用すると、収集した情報や既存の顧客情報を、LINE公式アカウント上で顧客ごとに紐づけて管理できます。
住所や電話番号、性別といった基本情報だけでなく、興味・関心や悩みまでまとめて管理できるため、顧客一人ひとりの状況をより具体的に理解できます。
さらに、顧客情報やフォームへの回答などを条件に、メッセージの配信やタグの付与・解除を自動化することも可能です。
一人ひとりの状況に応じたコミュニケーションを実現できるため、一斉配信では難しかった、よりきめ細かなアプローチにつなげられます。
CRMオプションでできること|5つの機能
CRMオプションには、顧客情報の収集から管理、メッセージ配信まで、運用を支える5つの機能が用意されています。
- 顧客情報を一元管理できる「ユーザーリスト」
- 顧客理解を深める「フォーム」
- 属性・タグで配信できる「ユーザーリスト配信」
- 配信を自動化する「オートメーション」
- LINEチャットを効率化する「チャットProオプション」
それぞれの機能でできることを順に解説します。
顧客情報を一元管理できる「ユーザーリスト」
ユーザーリストは、顧客情報を一元管理し、一人ひとりに最適なコミュニケーションや顧客対応に活用できるCRM機能です。
「顧客一覧」では、登録されている友だちを一覧で確認でき、顧客名(表示名)やタグ、友だちステータス、最終アクティビティなどが表示されます。また、名前やニックネームで検索したり、条件で絞り込んだりして、目的の顧客をすばやく見つけることも可能です。

顧客一覧の画面
出典:LINEヤフー for Business
顧客名をクリックすると、その顧客の「詳細画面」が開きます。

顧客詳細画面
出典:LINEヤフー for Business
「詳細画面」では、氏名や生年月日、メールアドレスといったプロフィールに加え、フォームの回答内容や対応メモ(ノート)もまとめて確認できます。
また、同じ顧客が重複登録されている場合は、「顧客統合」機能で1人の顧客情報としてまとめることも可能です。

重複登録の統合が可能
出典:LINEヤフー for Business
LINE以外で登録した顧客情報と、あとから友だち追加したユーザーが同一人物である場合、情報や履歴、タグを統合して管理できるため、顧客情報の正確性を保てます。
顧客理解を深める「フォーム」
フォームは、顧客の属性やニーズ、悩みなどを集められるアンケート機能です。顧客の情報を回答データとして蓄積できます。
質問は知りたい内容に合わせて自由に設定でき、回答形式も短文・長文の入力や選択式、日付などから選べます。
氏名や連絡先といった基本情報はもちろん、興味のある商品・サービスや来店・利用の目的など、幅広く収集できます。

フォームの画面
出典:LINEヤフー for Business
さらに、回答内容に応じてタグを自動で付与したり、顧客情報を更新したりすることが可能です。
たとえば「新商品の案内を希望」と回答した顧客に「新商品案内希望」のタグを付けておけば、あとから該当者だけにメッセージを届けられます。
アンケートだけで終わらせず、得られた情報をその後の配信やフォローに活かせるのが、フォームを導入するメリットです。
なお、回答結果の集計は1日1回の更新で、リアルタイムの反映ではない点に注意が必要です。
属性・タグで配信できる「ユーザーリスト配信」
ユーザーリスト配信は、ユーザーリストに登録された顧客情報をもとに、条件に合う顧客にだけメッセージを配信できる機能です。
性別や年齢、地域といった属性や、付与したタグなどを組み合わせて、狙った顧客層に絞り込めます。一度設定した絞り込み条件はそのまま配信に利用できるため、配信のたびに条件を設定し直す手間もありません。

ユーザーリスト配信の登録画面
出典:LINEヤフー for Business
絞り込みを活用すれば、たとえば特定の地域の顧客だけに近隣店舗のイベント情報を配信できます。
全員に同じ内容を送る一斉配信とは異なり、一人ひとりの興味・関心に合った情報を届けられるのが特長です。関心の低い相手に不要なメッセージを送らずに済むため、ブロックの防止にもつながります。
配信を自動化する「オートメーション」
オートメーションは、設定した条件をきっかけに、メッセージ配信やタグの付与・解除などを自動で実行できる機能です。
きっかけとなる条件には、フォームへの回答やタグの付与、誕生日などを設定できます。条件を満たしたあとの実行タイミングも指定できるため、適切なタイミングでメッセージ配信やタグの更新を行えます。

オートメーションの設定画面
出典:LINEヤフー for Business
たとえば、フォームに回答した顧客へお礼のメッセージを送ったり、誕生日を迎えた顧客に特典を案内したりといった対応を自動化できます。
一度設定すれば手作業で送る必要がないため、配信漏れを防ぎつつ、適切なタイミングで顧客をフォローできるのがメリットです。
LINEチャットを効率化する「チャットProオプション」
CRMオプションには、LINEチャットの機能を拡張できる「チャットProオプション」が含まれています。
チャットProオプションを使うと、通常は6カ月で削除されるトーク履歴を最大5年間残せるようになり、ダウンロードしてバックアップを取ることもできます。
タグやノートの上限も広がります。付与できるタグが増えて顧客を細かく分類できるほか、ノートの保存数も増えるので、対応履歴を蓄積してスタッフ間で共有しやすくなるでしょう。
さらに、AIによる自動応答や、対応状況に応じたチャットの管理にも対応しています。

AIによる自動応答の一例
出典:LINEヤフー for Business
問い合わせが多く複数の担当者で対応する企業でも、対応漏れを防ぎながら、効率的な問い合わせ対応を実現できます。
CRMオプション導入前の注意点
CRMオプションを導入する前に、利用条件や注意点を確認しておきましょう。
利用条件
■友だち数10万人未満のLINE公式アカウントであること
CRMオプションを申し込めるのは、LINE公式アカウントの友だち数が10万人未満のアカウントに限られます。
友だち数が10万人以上のアカウントは対象外となるため、注意が必要です。
■認証済アカウントであること
CRMオプションを利用するには、次の条件を満たしている必要があります。
- LINE公式アカウントが認証済みであること
- ビジネスマネージャーとLINE公式アカウントの接続・認証が完了していること
- 申し込むユーザーが管理者権限を持っていること
これらの条件に当てはまらず、CRMオプションを利用できない場合でも、LINE公式アカウントで顧客管理や配信を行う方法はあります。
たとえばLINE拡張ツール「Liny」なら、顧客管理や一人ひとりに合わせた配信に加え、予約管理や分析など、より幅広いLINE運用を実現できます。
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注意点
■レストラン・Beauty・チャットProオプションとは併用できません
CRMオプションは、レストランオプション・Beautyオプション・チャットProオプションのいずれかを契約している場合は申し込めません。
すでにチャットProオプションを契約している場合は、事前に解約する必要があります。
■Web版管理画面(PC)のみ利用できます
CRMオプションの購入・利用は、現時点ではWeb版管理画面(PC)のみ対応しています。管理アプリ(スマートフォンアプリ)では購入・利用できません。
また、特別なプランを利用している場合や、対象外と判断される業種カテゴリーのアカウントは、利用が制限される場合があります。
CRMオプションの料金
CRMオプションのプランは「スタンダードプラン」の1種類で、月額5,000円(税別)です。通常は月額3,000円(税別)で提供されているチャットProオプションが含まれています。
| プラン | 月額料金(税別) |
|---|---|
| CRMオプション スタンダードプラン (チャットProオプションを含む) |
5,000円 |
設定に不安がある場合は、任意で「初期サポート」を利用できます。ヒアリングから初期設定までを代行してもらえるサービスで、料金は1回20,000円(税別)です。
ただし、CRMオプションと同時に申し込む必要があり、単体では購入できないので注意が必要です。
CRMオプションの申し込み方法
CRMオプションの申し込み手順についてご紹介します。
1.LINE公式アカウントの管理画面にログインして、ホーム画面右上の「設定」をクリック
2.左側のメニューから「拡張オプション」>「CRMオプション」を順にクリックし、最下部の「申込みへ進む」をクリック
3.「申込み」で「初期サポートあり/なし」を選択
以上で申し込みは完了です。
CRMオプションに関するよくある質問
CRMオプションについて、よくある質問についてご紹介します。
無料のコミュニケーションプランでもCRMオプションを利用できますか?
はい、コミュニケーションプランでも利用できます。
従来の「リサーチ機能」とフォームは何が違いますか?
LINE公式アカウントには、以前からアンケートを実施できる「リサーチ機能」があります。
リサーチ機能でも回答の集計はできますが、その回答を顧客一人ひとりに紐づけて管理することはできません。
一方、CRMオプションのフォームは、回答を顧客ごとに保存でき、回答内容に応じてタグを付与したり特定の顧客情報を更新したりできます。
また、1つのフォームには最大100問まで設定可能です。集めた情報をもとに、顧客に合わせたフォローや配信につなげられる点も大きな特長です。
作成できるタグの上限はありますか?
作成できるタグの上限は300件です。
フォームの回答は、すべて顧客情報に反映できますか?
顧客情報に反映できるのは、フォーム連携に対応した顧客情報の項目に限られます。
CRMオプションに向いている企業
CRMオプションは、LINE公式アカウントで集めた顧客情報を活用し、一人ひとりに合わせたコミュニケーションを行いたい企業に向いています。
具体的には、次のような企業におすすめです。
- 友だち追加で取得した情報やメモ、エクセルの情報を一元管理したい企業
- アンケートで顧客の属性やニーズを把握し、施策に活かしたい企業
- 配信を出し分けて、反応の伸び悩みを改善したい企業
- 手作業の配信やフォローを自動化し、運用の負担を減らしたい企業
- LINEでの問い合わせが多く、チャット対応を効率化したい企業
CRMオプションの5つの機能を組み合わせることで、「顧客情報を集める」「顧客ごとに管理する」「情報に合わせて配信する」というCRM運用を、LINE公式アカウント上で行えます。
LINE公式アカウントをさらに活用したい場合は、LINE拡張ツールも選択肢に入れるとよいでしょう。
より幅広いLINE運用を実現したいなら「Liny」
Linyは、顧客管理や一人ひとりに合わせた配信に加え、予約管理や分析など、LINE運用の幅をさらに広げられるLINE拡張ツールです。
CRMオプションで実現できる顧客管理や配信に加え、次のような運用にも対応できます。
■スムーズな顧客対応
- リッチメニューの出し分けやタブ式リッチメニューで、顧客ごとに最適な導線を表示できる
- 自動応答により問い合わせ対応を自動化できる
- オペレーター機能やスタッフ権限管理により、複数のスタッフでも役割に応じた運用ができる
■LINE上で完結する予約管理
■外部システムとの連携
このように、Linyなら予約管理から分析、外部システムとの連携まで、LINE運用全体を一元化できます。
CRMオプションを検討している方で、将来的にLINE活用の幅を広げたい場合は、Linyもあわせて比較、検討してみてください。
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まとめ
CRMオプションを利用すると、LINE公式アカウント上で顧客情報を一元管理し、一人ひとりに合わせたメッセージ配信や問い合わせ対応を実現できます。
顧客情報の収集から管理、配信の自動化までをLINE公式アカウント内で行えるため、新たなシステムを導入することなく、CRM運用を始められます。
一方で、予約管理や複数店舗での運用、流入経路の分析など、LINE公式アカウントをさらに幅広く活用したい場合は、LINE拡張ツールの導入を検討するとよいでしょう。







