LINE公式アカウントでの運用でより高い効果を出すために必要なポイント、それが顧客をセグメント(仕分け・分類)したメッセージ配信です。
今回は「セールスマネージャーLinyを使ったセグメント配信」について解説します。
そもそも、なぜLINE公式アカウントでのセグメント配信が重要なのか?
まずは、なぜLINE公式アカウントでのセグメント配信が運用の効果を高めるために重要なのか?という事について解説致します。
「セグメント」とは、マーケティング用語で、
市場の中で共通のニーズを持ち、製品の認識の仕方・価値づけ・使用方法、購買に至るプロセス、すなわち購買行動において似通っている顧客層の集団のこと。 セグメントを発見するためには、意味のある市場を細分化するための軸の設定が極めて重要である。
という意味があり、簡単に言うとお客さんの属性ごとに仕分ける事を指します。
LINE公式アカウントはメールに比べて開封率と到達率が高く、ダイレクトでリアルタイムにコミュニケーションが取れる分、自分に関係が無いようなメッセージが届くと即ブロックされてしまう…という問題がよく発生します。
例えば、飲食店のLINE公式アカウントを運用しているとして、登録している友だちに一斉配信で「お酒を一杯プレゼントクーポン」というものを配信したとします。
フォロワーの中には、さまざまな年齢の友だちがいますが、20代~60代の方にクーポンが届けば喜んでもらえるかもしれません。しかし、未成年の学生にアルコール商品のクーポンが届いてしまったりすると、受け取っても使えないので、それはユーザーにとって不要な情報になりかねません。
そういったメッセージを受け取り続けると、ユーザーは不快感を感じてブロックしてしまいますし、一度ブロックされてしまうと、解除されない限り二度とそのユーザーにメッセージを届けられなくなってしまいます。
これではせっかくLINE公式アカウントに集めた友だちも意味がなくなってしまいます。
しかし、あらかじめユーザーの属性をセグメントしておけば、そういった問題を回避することができます。
だからこそ、友だちに適切な内容のメッセージを送るために、このセグメント配信が重要となるのです。
未成年の人には、「未成年向け」のクーポンを
30代の人には、「30代向け」のクーポンを
男性には「男性向け」、女性には「女性向け」のクーポン…など
一斉配信するだけではなく、ユーザーにあった内容のメッセージを送ることがLINE公式アカウントの効果を上げるためにも重要です。
友だちをセグメント分けするのに役立つ情報
またLINE公式アカウントをセグメントするにあたり、下記の条件も仕分けの参考になりますので活用しましょう。
【地理】: 国や地域、地元エリアなどでセグメント化
【デモ・グラフィック変数 (人口統計データ) 】:年齢、性別、家族構成、所得、職業、教育水準、世代、国籍、社会階層などでセグメント化
【サイコ・グラフィック変数 (心理的傾向データ) 】:ライフスタイル、趣味嗜好、興味関心、価値観、購買意向(動機)などでセグメント化
【購買活動・購買心理】
「購買活動」:新規顧客、見込み客、リピート客、購入回数、購入商品などでセグメント化
「購買心理」:熱狂的、肯定的、無関心、否定的、敵対的などでセグメント化します
セグメント配信のメリット
つまり、セグメント配信をすることで、
- ユーザーに不要な情報を送らないことで、「ブロック」を回避する
- ユーザーに適した情報を届けることで、配信効果を上げることが出来る
というメリットがあります。
さらに、LINE公式アカウントのコストという観点では、一斉配信ではなくセグメント配信を利用することで、
- 送信数が絞られるため配信コストを抑える
ことにも繋がります。
セグメント配信の導入方法
以上がセグメント配信の重要性ですが、次にLINE公式アカウントでどうやってセグメント配信をするのか?についてご説明いたします。
まずLINE公式アカウントでセグメント配信をするための方法としては2つあります。
【LINE公式アカウントでセグメント配信する方法】
1つ目、LINE公式アカウントマネジャーの絞り込み配信 ※有料 ※制限アリ
2つ目、LINE公式アカウントのAPIを利用した外部のツールを活用した配信
それでは2つの配信方法を更に詳しく確認していきましょう。
LINE公式アカウントでのセグメント配信
LINE公式アカウントのメッセージ配信では、「一斉配信」と「絞り込み配信」を行うことができます。
「絞り込み配信」では、あらかじめLINE側で準備している属性を利用して、属性別にセグメント配信することが可能です。
属性とは?
絞り込みに利用できる各属性は、LINEユーザーが保有するスタンプや、友だち追加している公式アカウントなどの利用状況から推計されます。 トークや通話の内容などは、推計データに一切利用されません。 属性情報が推計されないLINEユーザーが存在するため、このページで表示される推計人数とほかのページで表示される統計項目の人数が異なることがあります。 推計情報は随時更新されるため、推計人数が変動する場合があります。 属性オプションの[友だち期間]は、友だち追加した日からの日数です。 友だちの属性情報は反映されるまで最大3日ほどかかるため、[属性で絞り込み]を利用した配信は3日前の属性情報に基づいて行われます。
上記はLINE Official Managerの管理画面からの説明を引用しており、LINE公式アカウントの場合はターゲットリーチ数(絞り込んだ数)が100人以上、属性データ作成にh3日以上かかるという制限があります。
またはオーディエンスを利用した配信も可能です。オーディエンスは以下の種類に限られ、こちらも配信の上で人数に制限があります。
◆オーディエンスの種類
- メッセージクリック
- メッセージインプレッション
- リッチメニュークリック
- リッチメニューインプレッション
- 友だち追加経路
- チャットタグ
- 予約
- ユーザーIDアップロード
- ウェブトラフィック
詳細は「LINE公式アカウントのオーディエンスとは?表示されない場合の対処法」の記事でご紹介しています。
外部APIシステムを活用したセグメント配信
次にLINE公式アカウントのAPI機能を活用した外部ツールを使ったセグメント配信の方法をご紹介します。
LINE公式アカウントでセグメントするためのツールはいくつかありますが、今回は当社のセールスマネージャーLinyを活用したメッセージ配信の方法をお伝えします。
通常のLINE公式アカウントのターゲティングメッセージよりも、細かく、自由にカスタマイズしてセグメントメッセージを配信したいという時にこの機能が活用できます。
Linyによるセグメント配信方法
Linyでメッセージを配信する際、
- 友だち全員に配信
- 友だちを絞り込んで配信
のどちらかを選択します。
「友だちを絞り込んで配信」の場合は、配信先条件設定画面が表示されます。ここに表示されている項目全てが、セグメントとして設定可能です。
よく利用される項目としては、
- 名前
- タグ:友だち一人一人に付与するタグ
- 友だち情報:友だちの情報をフリーテキストなどで入力できる情報(例:都道府県 など)
があります。
その他にも、
- 友だち登録日
- 最終反応日
- 対応マーク
など、合計で15の項目が用意されており、これらを自由に組み合わせてセグメントを設定することが可能です。
例えば、「会員」で「東京」に住んでいる方だけに送信したい場合は、「タグ」と「友だち情報」を併用して設定していきます(事前に、友だちごとに「タグ」の付与や「友だち情報」に入力する情報取得は必要です)。
このように、友だちごとの情報を蓄積し、その情報を活用してセグメント配信を自由に行うことが出来るのが、Linyの特徴の一つです。
セグメント配信の詳細情報は、以下のページもご覧ください。
参考ページ
LINE公式アカウントセグメント配信まとめ
LINE公式アカウントはメールよりも到達率が高くてリアルタイムにメッセージが届く分、しっかりセグメント分けを行わなければすぐにブロックされてしまいます。
ユーザーと上手に関係性を作っていくためにも、しっかりセグメント配信を実践していきましょう。