LINE公式アカウントの配信で成果を高めるには、企業が届けたい情報だけでなく、消費者が受け取りたい内容や頻度を把握することが重要です。しかし、企業の配信実態と消費者のニーズは、必ずしも一致しているとは限りません。
そこで今回は、LINE公式アカウントの運用担当者500人と、LINE公式アカウントを友だち登録した経験がある消費者500人の調査結果を比較しました。
配信頻度や内容、絞り込み配信の実施状況、顧客情報の活用について、企業と消費者の間にどのような共通点やギャップがあるのかを紹介します。消費者のニーズを取り入れながら、LINE配信の成果を高めるための参考にしてください。
企業・消費者各500人の調査概要と比較方法
はじめに、比較の前提となる2つの調査概要を整理します。
- 消費者調査:LINE公式アカウントを友だち登録した経験がある全国の男女500人
- 企業調査 :LINE公式アカウントの運用に関わる担当者500人
- 実施日 :2026年8月13日
- 調査方法 :インターネットリサーチ
両調査は対象者や設問が異なるため、数値を単純比較せず、配信頻度・配信内容・パーソナライズ・顧客情報活用の4テーマで回答傾向の共通点と違いを整理します。
各調査の詳しい結果は、LINE公式アカウントの配信に関する消費者意識調査2026と企業のLINE公式アカウント運用実態調査2026で紹介しています。
消費者の多くがLINE配信への不満・未読・ブロックを経験
企業と消費者の調査結果を比較する前に、消費者がLINE公式アカウントの配信をどのように受け止めているかを見てみましょう。
- 82.0%が、企業のLINE配信に不満を感じることが「よくある」「ときどきある」と回答
- 77.2%が、LINE公式アカウントをブロックした経験があると回答
- 86.2%が、メッセージを読まずに既読にする、または未読のままにすることがあると回答
消費者調査では、86.2%がメッセージの内容を確認せずに既読にする、または未読のままにすることがあると回答しました。ブロックされていなくても、配信内容を確認されていないケースがあることが分かります。
では、企業と消費者の双方にとって望ましいLINE配信とは、どのようなものでしょうか。ここからは、配信頻度・配信内容・パーソナライズ・顧客情報活用の4つのテーマで回答を比較し、配信が読まれない背景と、企業の成果と消費者の満足を両立するための手がかりを探ります。
企業と消費者の調査比較から見えた5つのポイント
2つの調査結果を比較すると、企業の配信実態と消費者ニーズには、共通点がある一方で、配信頻度やパーソナライズなどにギャップが見られました。主なポイントは、次の5つです。
- 「週1回以上」配信する企業は39.0%である一方、週1回以上を適切と考える消費者は30.4%にとどまり、消費者の62.0%が配信頻度の多さに不満を感じている
- 「クーポン・特典」は企業と消費者の双方で最も重視される一方、「興味・関心に合った情報」では配信実態と消費者ニーズに違いがある
- 自分に合った配信を魅力的だと感じる消費者は73.2%いる一方、企業の58.0%は現在、絞り込み配信を行っていない
- 絞り込み配信を実施している企業でも、興味・関心に関する情報の活用は33.7%にとどまる
- 企業の44.0%が、絞り込み配信を行ううえで「顧客情報の取得・管理が難しい」と感じている
ここからは、それぞれの調査結果を詳しく比較していきます。
比較1:企業の配信頻度と消費者が適切だと考える配信頻度
まず、企業が実際にどのくらいの頻度で配信しているかと、消費者がどのくらいの頻度を適切だと考えているかを見ていきます。
あわせて、配信頻度と消費者の不満・ブロックとの関係も紹介します。
実際の配信頻度と適切だと考える配信頻度の比較
まず、企業が実際にどのくらいの頻度で配信しているかを見てみましょう。
次に、消費者が適切だと考える配信頻度を見てみます。
両者を比較すると、次の違いが見られます。
- 企業側で最も多い回答:週に1回程度(30.8%)
- 消費者側で最も多い回答:月に2〜3回程度(33.4%)
- 週1回以上という回答:企業39.0%、消費者30.4%
企業の実際の配信頻度は、消費者が適切だと考える頻度より、やや高い傾向が見られます。
配信頻度は、不満やブロックの主な理由
消費者調査では、次の結果も出ています。
- 62.0%が「配信頻度が多い」ことに不満を感じると回答
- ブロック経験者の77.6%が、「メッセージの頻度の多さ」をブロック理由として回答
企業調査でも、ブロックを防ぐための工夫として「配信頻度を調整している」が最も多い結果でした。消費者が不満を感じる点と、企業が対策している点の方向性は一致しています。
ただし、週1回以上を適切だと考える消費者も30.4%いることから、消費者全員が配信回数を減らしたいと考えているわけではありません。
企業の実際の配信頻度は、消費者が適切だと考える頻度よりやや高い傾向が見られます。ただし、配信回数を一律に減らすのではなく、ユーザーの希望や興味、過去の反応などに応じて頻度を調整し、ブロック率だけでなく、購入・申し込みなどの成果も確認しながら最適化することが重要です。
比較2:企業が配信している内容と消費者が評価・希望する内容
続いて、企業が実際に配信している内容と、消費者が評価している内容・今後受け取りたい内容を比較します。
双方で重視されている情報と、回答傾向に違いが見られる情報を整理します。
企業の配信内容と消費者の評価・希望を比較
まず、企業が実際に配信している内容を見てみましょう。
次に、消費者が今後受け取りたい内容を見てみます。
両者を比較すると、次の傾向が見られます。
- 「クーポンや特典、お得な情報」は、企業52.2%、消費者81.8%で、双方とも最も多い
- 「新商品や新サービスの情報」は、企業35.8%、消費者23.2%
- 「自分の興味や関心に合った情報」は、企業23.0%、消費者29.6%
企業と消費者の双方で、クーポンや特典が最も多く選ばれました。キャンペーン情報なども双方で上位にあり、主要な配信内容の方向性は概ね一致しています。
一方、「新商品や新サービスの情報」は企業の配信割合が消費者の希望割合を上回っています。対して、「自分の興味や関心に合った情報」は、消費者の希望割合が企業の配信割合を上回りました(設問が異なるため、ここでは企業と消費者の回答傾向の違いとして捉えます)。
また、企業が反応や成果につながりやすいと感じる内容と、消費者が役に立ったと評価した内容でも、「クーポンや特典、お得な情報」が双方で最も多くなりました。企業の認識と消費者の評価でも、メリットが明確な情報が重視されている点は一致しています。
企業と消費者で重視されている配信内容は概ね一致しています。一方、新商品情報と、興味・関心に合った情報では回答傾向に違いが見られました。配信内容を決める際は、企業が伝えたい情報だけでなく、消費者が受け取りたい情報との重なりを確認することも重要です。
比較3:消費者のパーソナライズ需要と企業の絞り込み配信の実施状況
続いて、自分の興味や購入・利用状況に合った配信に対する消費者の評価と、企業による絞り込み配信の実施状況を比較します。
自分に合った配信への評価と、絞り込み配信の実施状況を比較
まず、消費者が自分に合った配信をどのように評価しているかを見てみましょう。
自分の興味や購入・利用状況に合った配信について、73.2%が「とても魅力的」「やや魅力的」と回答しました。
次に、企業の絞り込み配信の実施状況を見てみます。
顧客情報やユーザーの行動データをもとに、絞り込み配信を「積極的に行っている」「一部の配信で行っている」と回答した企業は、合わせて42.0%でした。一方、「あまり行っていない」「まったく行っていない」と回答した企業は、合わせて58.0%と半数を超えています。
比較結果を整理すると、次のようになります。
- 自分に合った配信を魅力的だと感じる消費者:73.2%
- 絞り込み配信を実施している企業:42.0%
- 絞り込み配信を現在実施していない企業:50.6%
消費者の多くが自分に合った配信を魅力的だと感じている一方、絞り込み配信を実施している企業は半数未満でした。消費者の評価と企業の実施状況は異なる設問のため、割合を直接比較することはできませんが、パーソナライズへの需要に対して、企業の取り組みはまだ広く定着していないことがうかがえます。
消費者には、自分の興味や購入・利用状況に合った配信へのニーズがあります。一方、絞り込み配信を実施している企業は42.0%でした。まずは一部の配信から絞り込みを取り入れ、効果を確認しながら範囲を広げてみてはいかがでしょうか。
比較4:企業が配信に活用している情報と消費者が提供可能な情報
最後に、企業が絞り込み配信の条件として活用している情報と、自分に合った配信のために消費者が企業へ伝えてもよい情報を比較します。
企業が活用している情報と、消費者が提供できる情報を比較
まず、企業が絞り込み配信の条件として活用している情報を見てみましょう。
絞り込み配信を実施している196人の回答では、LINE公式アカウントで提供されている「年代・性別・地域などの属性情報」が48.0%で最も多く、「LINE配信の開封・クリックなどの行動データ」が45.9%、「問い合わせや相談内容などの顧客情報」が38.8%で続きました。
次に、消費者が自分に合った配信のために、企業へ伝えてもよいと考えている情報を見てみます。
消費者の回答では、「興味や関心のある商品・サービス」が68.4%で最も多く、「これまでに購入・利用した商品・サービス」が44.2%で続きました。
両者を比較すると、次の傾向が見られます。
- 企業では「年代・性別・地域などの属性情報」の活用が48.0%で最も多い
- 消費者では「興味や関心のある商品・サービス」の提供意向が68.4%で最も多いが、「興味・関心に関する情報」を活用している企業は33.7%
- 「購入・利用した商品・サービス」を伝えてもよい消費者は44.2%。企業では「購入・契約情報」の活用が21.4%、「予約・来店・利用履歴などの情報」の活用が25.0%
企業では、属性情報やLINE配信への反応が主に活用されています。一方、消費者が最も提供しやすいと考えているのは、興味・関心に関する情報でした。企業が活用している情報と、消費者が提供してもよい情報では、重視される種類に違いが見られます。
なお、調査対象と選択肢が異なるため、ここでは回答傾向として比較します。
また、企業調査では、絞り込み配信の課題として「顧客情報の取得・管理が難しい」が44.0%で最も多く、消費者が提供できる情報を実際の配信に活用するための仕組みづくりも課題となっています。
興味・関心に関する情報は、消費者が企業へ伝えてもよいと考える割合が高い情報です。これらの情報を適切に取得し、回答内容を実際の配信条件や内容に反映する仕組みづくりが重要です。
消費者ニーズを取り入れ、LINE配信の成果を高めるには
4つの比較から、企業と消費者で重視する配信内容は概ね一致している一方、配信頻度やパーソナライズの実施状況、活用する顧客情報には違いがあることが分かりました。
消費者ニーズを取り入れ、LINE配信の成果を高めるには、次の3点が重要です。
1. ユーザーの反応や成果に応じて、配信頻度を調整する
2. 企業が伝えたい情報と、消費者が受け取りたい情報の重なりを確認する
3. 興味・関心や購入・利用状況を活用し、必要なユーザーへ情報を届ける
一方、企業調査では、絞り込み配信の課題として「顧客情報の取得・管理が難しい」が44.0%で最も多くなりました。消費者ニーズに合った配信を行うには、必要な情報を取得・管理し、実際の配信に活用できる仕組みが必要です。
顧客情報の取得・管理・活用を支援する「Liny」
Linyでは、アンケートの回答や顧客情報を友だちごとに蓄積し、その情報をもとに配信対象や内容を分けられます。
例えば、興味のある商品や受け取りたい情報をアンケートで確認したり、自社システムと連携して購入・利用履歴を取り込んだりすることで、一人ひとりの状況に合った配信が可能です。
取得した情報を管理するだけでなく、実際の配信条件として活用することで、不要な配信を減らしながら、購入・申し込みなどの成果につながる情報を届けられます。
まとめ
本記事では、企業と消費者各500人への調査結果を、配信頻度・配信内容・パーソナライズ・顧客情報活用の4つのテーマで比較しました。
企業と消費者の回答には、一致している点もあれば違いもあります。調査結果を参考にしながら、自社のユーザーに合わせて配信対象・内容・頻度を調整していくことが重要です。
それぞれの具体的な調査結果は、次の記事でご確認ください。
顧客情報を活用し、一人ひとりに合ったLINE配信を行いたい方は、Linyもぜひご活用ください。














