LINE公式アカウントは友だちになったユーザーに豊富なコンテンツを提供することができ、工夫次第で診断コンテンツを作ることもできます。「診断をしてみたい!」というライト層や見込み客にまでリーチすることで、中期的な売上の向上や認知拡大に期待ができます。
この記事では、LINEの診断コンテンツの作り方から設定方法、さらに診断コンテンツの例まで詳しく解説していきます。
LINEの診断コンテンツとは?
LINEの診断コンテンツとは、LINE公式アカウントのユーザーにLINE内で診断コンテンツを提供すること。診断用の質問が自動で送付され、ユーザーはタップで回答することで、回答に応じた診断結果が送付されます。
ユーザーはLINE公式アカウントの友だちになるだけで、簡単に診断を楽しむことができます。また、診断はBotで自動対応されるため、一度設定をしてしまえば運用の手間はかかりません。
LINE公式アカウントの機能では、作り込みを行えば「簡単な診断」を作成できます。一方で、最近増えてきているLINE診断は、より詳細な診断を行い、さらにユーザーの回答を収集して販促やセグメント配信に活用するなど、マーケティング施策として活用するケースです。この方法を実施するには、LINE公式アカウントだけではなく、LINEマーケティングツールも併用して利用する必要があります。
今回は、「LINE公式アカウントのみ」と「LINEマーケティングツールLiny」を活用した診断コンテンツの2種類を比較しながらご紹介していきます。
Linyは、LINE公式アカウントのサポートツールです。LINE公式アカウントとLinyを併用することで、LINE公式アカウントだけではできない様々な機能が活用できます。これにより、細やかなセグメント配信や顧客管理が実現します。
LINEで診断コンテンツを作るメリット
LINEで診断コンテンツを作るメリットには以下があげられます。
- 見込み客にもリーチできる
- 友だち追加のインセンティブになる
- 商品/サービスへの誘導ができる
- ユーザーの情報を収集できる
- セグメント配信ができる
一つずつ紹介していきます。
見込み客にもリーチできる
一般的に、ユーザーがLINE公式アカウントの友だちになる場合、お店やサービス、ブランドに興味を持っていることが多く、そのアカウントからお得な情報や最新情報を入手したいという顧客層が、友だち追加を行います。
診断コンテンツを利用すれば、その前段階の見込み顧客層にもリーチすることが可能です。LINE公式アカウントに登録してもらうことで、継続的に見込み顧客に情報提供を行い、徐々に興味を持ってもらい、中長期的に顧客になってもらうための流れを作ることができます。
友だち追加のインセンティブになる
診断コンテンツは、友だち追加の動機づけにも役立ちます。友だち追加はワンタップで登録できるものの、何かしらのインセンティブがないと友だち追加を促すことは難しいでしょう。
インセンティブのよくある例としては、友だち追加クーポンなどが考えられますが、診断コンテンツも選択肢として活用できます。特にクーポンの提供が難しいアカウントでは、診断コンテンツを利用するのも一つの手です。
商品/サービスへの誘導ができる
診断コンテンツではユーザーに診断結果を送付しますが、診断結果と共に結果に応じた商品やサービスへの誘導が行えるメリットもあります。
例えば、化粧品のLINE公式アカウントの場合、肌タイプ診断を実施して、ユーザーの肌タイプの診断結果を伝えると同時に、肌タイプに合った化粧品を案内することができます。自分のタイプに合った商品であれば、興味を持ち、詳細を確認するためにサイトを訪問する可能性が高まるでしょう。
ユーザーの情報を収集できる
LINEマーケティングツールを併用すれば、診断コンテンツの回答をユーザー情報として収集することが可能です。診断に関連した質問を行うことで、性別や年代、興味関心、お悩みなど、さまざまな情報を収集することができます。
LINE公式アカウントだけではこの方法でユーザー情報を収集することはできないため、ご注意ください。
セグメント配信ができる
LINEマーケティングツールを併用することで、収集したユーザー情報を基にセグメント配信を行うことができます。例えば診断結果や途中の回答から得られた情報で絞り込み配信が可能です。
診断コンテンツを使った情報収集により、個々に合った商品やサービスのおすすめが可能となり、販売促進に貢献できます。
LINE診断コンテンツの例
どのような診断コンテンツが作れるのか、具体的な例をご紹介します。例えば、Linyを利用した場合、以下のような肌タイプ診断が作成できます。
- ユーザーが肌タイプ診断をタップする
- 質問が3つ順番に現れるのでタップして回答する
- 診断結果が自動で表示される
- 診断結果に沿った商品が案内される
その他にも、「おすすめ保険タイプ診断」「おすすめ旅行プラン診断」「職業タイプ診断」「恋愛タイプ診断」など、さまざまな業種や用途で活用することができます。
自社で診断コンテンツを作るならどんな診断が作れるのか、アイデアを出してみましょう!
LINEの診断コンテンツの作り方
次に、LINEの診断コンテンツの作り方を3つのステップでご紹介します。
- 目的とテーマを設定する
- 診断シナリオ(質問)を考える
- 診断の内容を設定する
順番に見ていきましょう。
1. 目的とテーマを設定する
まずは、「診断コンテンツの目的」と「テーマ」の設定です。
「診断コンテンツの目的」は、主に以下のパターンが考えられます。
- 友だち増加
- エンゲージメント向上
- 売上増加
- ユーザーの情報収集
これらの目的は1つだけのこともありますし、組み合わせることもあります。まずは何を目的として診断コンテンツを提供するのかを明確にしましょう。
目的が設定できれば、次に「診断テーマ」を考えます。テーマの切り口はさまざまですが、目的に合致しているものを選択しましょう。例えば、「友だち増加」を目的とするなら、新規ユーザーにも興味を持ってもらえる内容が良いですし、「売上増加」を目的とするなら、自社商品やサービスとの関連が深いテーマを選ぶ必要があります。
2. 診断シナリオ(質問)を考える
目的とテーマが決まれば、診断のシナリオを考えます。例えば「肌タイプ診断」の場合には、「診断結果となる肌タイプをいくつに分類するのか」「分類のための質問は何にするのか」「どの回答をどの結果と結びつけるのか」などを検討します。
【LINE公式アカウントだけで作る場合の注意点】
LINE公式アカウントではユーザーの回答を記憶することはできません。そのため、分岐ごとの「質問」と「自動応答」を設定する必要があり、設定の手間がかかります。そのため、一般的にLINE診断を作成する場合は、LINE公式アカウントと併用してLinyなどのサポートツールが用いられます。
以下は、LINE公式アカウントで診断を作る場合の分岐イメージです。分岐ごとの質問や分岐設定を行う必要があり、複雑な設定となってしまいます。もしもLINE公式アカウントだけで作る場合は、質問の数はなるべく少なくしましょう。
3. 診断をLINEやツール上で設定する
診断シナリオができたら、実際にLINE公式アカウントやLinyで設定していきます。先ほどご紹介したように、LINE公式アカウントだけで設定を行う場合は分岐ごとの設定が必要なため、作業コストがかかります。ミスも起きやすいため、設定後は各分岐をテストして間違いがないかを確認することも重要です(LINE公式アカウントで診断コンテンツを設定する方法は、次のセクションでご紹介します)。
繰り返しになりますが、設定の手間を削減し、自由に診断コンテンツを作りたい場合や、診断の目的が「ユーザー情報の収集」や「回答を利用したセグメント配信」の場合には、Linyなどのサポートツールの併用が必要です。
LINE公式アカウントで診断コンテンツを設定する方法
LINE公式アカウントで診断コンテンツを設定する例を、2つのステップでご紹介します。
- カードタイプコンテンツを使って診断結果と質問を作成する
- 自動応答でキーワードを設定する
順番に見ていきましょう。
1. カードタイプコンテンツを使って診断結果と質問を作成する
まずは、診断結果や質問といったコンテンツを作成していきます。おすすめは、「カードタイプコンテンツ」の利用です。
カードタイプの種類で「プロダクト」を選択すると、選択肢付きのメッセージが作成できます。アクションは「テキスト」を選択し、タップした時に表示させるテキストを設定します。このテキストを次のステップの自動応答のキーワードとして設定することで、次の質問を自動で表示させることができます。
カードタイプの設定の詳細については、以下の記事を参考にしてください。
参考:LINE公式アカウントのカードタイプメッセージ(カルーセル形式)とは?料金や設定方法も解説
2. 自動応答でキーワードを設定する
診断結果や質問が作成できたら、次に自動応答(応答メッセージ)を活用して、コンテンツを自動送信するための設定をしていきます。キーワードは先ほど「アクションのテキスト」で設定したテキストとなります。
これをキーワード応答に設定し、キーワードが表示された際に送付するコンテンツ(ステップ1で事前に作成した、次の質問や診断結果)を選択します。
同様の手順で全ての分岐に対して、自動応答を設定していく必要があります。分岐ごとのコンテンツの設定ができれば完成です。キーワードは重複しないように計画して設定しましょう。
自動応答(応答メッセージ)の設定の詳細については、以下の記事を参考にしてください。
参考:LINE公式アカウントの応答メッセージの使い方【自動応答の設定方法】
LINEマーケティングツール「Liny」を活用して診断コンテンツを作る場合
ここからは、Linyを活用して診断コンテンツを作る場合のメリットをご紹介していきます。主なものには以下があります。
- 設定が効率化できる
- 幅広い診断コンテンツに対応できる
- 情報取得やリサーチのために診断を活用できる
- ユーザーの回答や診断結果を活用したセグメント配信ができる
順番に見ていきましょう。
1. 設定が効率化できる
Linyを使って診断コンテンツを作成することで、「質問や診断結果のテンプレート」や「自動応答の設定」をまとめることができ、設定量が削減できます。
さらに当社の担当がシナリオの検討から設定までをサポートするため、設定の困難さが大幅に軽減されます。
2. 幅広い診断コンテンツに対応できる
LINE公式アカウントは、ユーザーの回答を保存することができないため、複雑な診断を行うことは困難です。
一方、Linyを活用すれば、ユーザーの回答を保存できるため、「複合的な診断」や「スコアリング(正解時にポイントを加算)」など、さまざまな診断コンテンツを作成することが可能です。
【スコアリングの例】
「マーケティングの理解度診断」というコンテンツを設定し、10問の「○×クイズ形式」で出題する。回答に応じてポイントを加算し、ユーザーの理解度を点数で表示。ユーザーは診断結果として、自分の理解度と正解を確認することができる。
このように、シナリオ次第で幅広い診断コンテンツを提供できます。
3. 情報取得やリサーチのために診断を活用できる
Linyではユーザーの回答を保存できるため、情報収集やリサーチに「診断コンテンツ」を活用するケースがあります。
例えば、「肌タイプ診断」に「年代」「性別」「困りごと」などの質問を含めることで、診断内でユーザー情報を自然に収集できます。アンケートで情報収集するよりも、高い回答率を得られることがあります。
4. ユーザーの回答や診断結果を活用したセグメント配信ができる
診断の回答や診断結果はユーザーごとに保存できるため、その後のセグメント配信に活用できます。
例えば、回答内で取得した「性別」「年代」「診断結果のタイプ」などに基づいたセグメント配信を好きなタイミングで実施することが可能です。
【セグメント配信の例】
「肌タイプ診断」の結果を活用して、季節に応じたセグメント配信を実施する。
例えば、乾燥が気になる時期には、「乾燥肌タイプ」で絞り込みを行い、乾燥肌の方におすすめのお手入れや商品の情報を送付する。ユーザーの課題にマッチすると考えられるため、ブロック率を防ぎながら、開封率や送客率の高い配信を狙う。
診断の内容を活かすことにより、配信効果が期待できるコンテンツ作成につながります。
まとめ
LINEの診断コンテンツは、LINE公式アカウントやLinyを用いて設定することができます。
ただし、LINE公式アカウントだけでは設定の複雑性の問題や、セグメント配信では活用できないという課題があります。
Linyを活用することで、設定が簡単になるだけでなく、多様な診断コンテンツの作成や、セグメント配信が可能になり、LINE運用の高い効果が期待できます。
Linyを活用した診断コンテンツにご興味がある方は、以下からお気軽にお問い合わせください。(* LINE公式アカウントのみで診断コンテンツを作成する場合のサポートは行なっていません。ご了承ください。)