飲食店では、注文対応や会計などの日々の業務に加えて、来店したお客様にもう一度足を運んでもらうための取り組みが欠かせません。
こうした課題を解決するのにおすすめなのが「LINEレストランプラス」です。
LINEレストランプラスは、LINE公式アカウントと「レストランオプション」を組み合わせた飲食店向けのパッケージです。
スマートフォンから注文できるモバイルオーダーをはじめ、POS・ハンディ、メッセージ配信などの機能が用意されています。
本記事では、LINEレストランプラスでできることや導入するメリット、料金、利用条件、活用事例をわかりやすく紹介します。
LINEレストランプラスとは
LINEレストランプラスは、注文や会計、顧客への情報配信など、飲食店の運営をLINEで支援するパッケージサービスです。
※LINE公式アカウントの管理画面では「レストランオプション」という名称で提供されています。
お客様がスマートフォンから注文できるモバイルオーダーをはじめ、店舗スタッフが使用するPOS・ハンディ、顧客情報を活用したメッセージ配信、施策の効果を確認する分析機能などを利用できます。
LINEレストランプラスの強みは、注文をデジタル化するだけでなく、得られたデータを、その後の配信や再来店の促進に活用できることです。
店舗業務の効率化と、お客様との継続的な関係づくりをまとめて支援するサービスといえます。
LINEレストランプラスの機能
LINEレストランプラスには、主に次の5つの機能があります。
それぞれについて、詳しく解説していきます。
スマホから注文できる「モバイルオーダー」
モバイルオーダーでは、お客様がテーブルに設置されたQRコードを読み取り、スマートフォンからメニューの確認や注文を行えます。
専用アプリのダウンロードや新たな会員登録は不要です。LINEを利用していないお客様も、QRコードを読み込むことでWebブラウザから注文できます。
メニューには写真や動画を掲載できるほか、おすすめ商品の表示、多言語翻訳、複数人で注文内容を共有できるカートのリアルタイム同期にも対応しています。
LINE公式アカウントのクーポンやショップカード(ポイントカード)にもアクセスできるため、リピート施策をしたいお店にもおすすめです。
注文・会計を管理できる「POS・ハンディ」
LINEレストランプラスには、飲食店の現場で使うPOSレジとハンディの機能も備わっています。
たとえば、モバイルオーダー用のQRコード発行や、スタッフがハンディ端末から注文を受け付ける機能、オーダー管理などに対応しています。
注文後は、会計・レジ操作や分割会計、レシート発行まで行えるため、注文受付から会計までの流れをスムーズに管理できます。
また、在庫管理にも対応しており、在庫切れに気づかないまま注文を受けてしまうといったミスも防ぎやすくなります。
注文受付から会計、在庫管理まで、店舗でよく使う機能をまとめて使えるのが特徴です。
データを活用した「メッセージ配信」
LINEレストランプラスでは、来店時の情報をもとに、お客様に合わせたメッセージを配信できます。
セグメント配信では、条件に合うお客様だけにメッセージを送ることが可能です。
たとえば「前回の来店で飲み放題を利用し、来店回数が5回以上のお客様」に向けて、季節限定の宴会コースを案内するといった使い方ができます。
また、オートメーション配信では、あらかじめ設定した条件に合わせてメッセージを自動で送れます。
モバイルオーダーの利用時に登録された誕生日の情報をもとに、誕生日当日にクーポンを配信するといった活用もおすすめです。
このように、来店時に得られた情報を配信に生かせば、お客様ごとに合ったコミュニケーションがしやすくなります。
店舗の状況をまとめて把握「売上・効果分析」
LINEレストランプラスでは、売上やメッセージ配信の成果、お客様の声などをまとめて確認できます。
データはグラフで表示されるため「どの時期に売上が伸びているのか」「どこに改善の余地があるのか」といった状況をひと目で把握できるのがメリットです。
また、LINE公式アカウントから配信したメッセージについて、配信をきっかけにどれくらいの売上につながったのかも確認できます。
さらに、アンケート機能を使ってお客様の意見やニーズを集めることも可能です。
このように、LINEレストランプラスでは、さまざまなデータを確認しながら、店舗の現状を振り返れます。
会計ソフトや決済端末との「外部連携」
LINEレストランプラスでは、日々の店舗運営をよりスムーズにするため、会計ソフトやオールインワン決済端末など、外部サービスとの連携にも順次対応する予定です。
今後、対応する外部サービスが増えれば、店舗ですでに利用している会計・決済サービスと連携できる可能性があります。
ただし、外部連携は現時点ですべて利用できるわけではなく、対応時期や具体的な連携先については問い合わせが必要です。
LINEレストランプラスを導入するメリット
LINEレストランプラスを導入するメリットは以下の通りです。
それぞれについて、詳しく解説します。
飲食店の運営に必要な機能をLINEに集約できる
LINEレストランプラスのメリットは、飲食店の運営に必要なさまざまな機能を、LINEを中心にまとめて利用できることです。
従来は、「注文・会計・売上管理」「顧客管理」「メッセージ配信」を別々のツールで行うことも少なくありません。
そのため、注文情報を販促に活用するには、ツール間でデータを確認・連携する手間がかかります。
LINEレストランプラスなら、注文・会計から顧客管理、メッセージ配信までを一体化できます。
来店・注文データを活用したメッセージを配信し、再来店につなげやすいのが特徴です。
これからモバイルオーダーやPOSなどを導入したい店舗はもちろん、すでに複数のツールを使っていて管理の手間を感じている方にもおすすめです。
来店・注文データを活用して再来店を促進できる
LINEレストランプラスでは、来店回数や注文したメニュー、利用金額など、お客様が実際にお店を利用したときのデータを、その後の販促に活用できます。
たとえば、レモンサワーを注文したお客様に「レモンサワー100円OFF」のクーポンを送るといった活用も可能です。
また、来店回数を条件にして、何度も利用しているお客様へ季節限定メニューを案内したり、登録された誕生日に合わせてクーポンを自動で送ったりすることもできます。
このように、お客様全員へ同じ情報を送るのではなく、実際の来店や注文に合わせて内容を変えられるのが特徴です。
初来店・リピーターを把握して接客に活かせる
LINEレストランプラスでは、POS・ハンディの画面にお客様の来店回数が表示されます。
通常、スタッフがお客様の顔を覚えていなければ、初めて来店した方なのか、何度も利用している方なのかがわかりません。
LINEレストランプラスなら、画面から来店状況がわかるため、その情報を接客に活かせます。
たとえば、初来店のお客様には注文方法やおすすめメニューを丁寧に案内したり、何度も来店しているお客様には「いつもありがとうございます」と声をかけたりと、相手に合わせた対応を考えやすくなります。
お客様の来店状況をスタッフの記憶だけに頼らず確認できるため、一人ひとりに合わせた接客につなげやすいのがメリットです。
LINEレストランプラスの料金
LINEレストランプラスの料金は公開されていません。
2026年8月時点では、サービス開始を記念したキャンペーンが実施されています。
2026年6月〜2027年3月の間に2年契約で申し込むと、レストランオプションの1年目のプラン費用が実質0円、2年目は半額になります。
さらに、条件を満たすことで初期導入費用も実質0円です。
ただし、導入する機材によっては一部費用が発生する場合があります。また、導入可否を確認するための現地調査には別途費用がかかります。
利用を検討している場合は、公式サイトで最新情報を確認しましょう。
LINEレストランプラスの導入条件・注意点
LINEレストランプラスの申し込み前に知っておきたい、主な導入条件と注意点を紹介します。
認証済みのLINE公式アカウントが必要
LINEレストランプラスを利用するには、認証済みのLINE公式アカウントが必要です。
認証済アカウントとは、LINEヤフー所定の審査を通過したLINE公式アカウントのことです。認証されると緑色の認証バッジが付き、LINEアプリ内の検索対象になるといったメリットがあります。
なお、申し込みには認証済みであることに加えて、LINE公式アカウントの管理者権限を持っていることや、ビジネスマネージャーとの接続・認証が完了していることも条件です。
一部の有償オプションとは同時に契約できない
LINEレストランプラスを申し込む際は、対象のLINE公式アカウントで一部の有償オプションを契約していないことが条件です。
具体的には、次の3つです。
これらをすでに申し込み・契約している場合、LINEレストランプラスを申し込めません。
特にCRMオプションについては、LINEレストランプラスの中に同様のCRM機能が組み込まれています。そのため、CRMオプションを別途契約する必要はありません。
すでに対象のオプションを利用している店舗は、契約状況を確認しておきましょう。
LINEレストランプラスを活用した飲食店の事例
LINEレストランプラスを活用している事例として、新宿を中心に飲食店を展開する「株式会社國屋」があります。
同社では、運営する店舗のうち3店舗にLINEレストランプラスを先行導入しています。
たとえば、日本酒の立ち飲みバー「Sake stanD 凛」では、ドリンクはスタッフが直接注文を受け、フードにはモバイルオーダーを活用。スタッフへ声をかけにくい場面でも注文しやすくなり、導入前の直近3カ月と比べて、1日あたりのフード注文数が約12%増加しました。
また、モバイルオーダーでは、おすすめしたい商品の写真を大きく掲載するなど、メニューの見せ方も工夫しています。その結果、写真を掲載した商品の注文割合は導入前と比べて約15%増加しました。
注文しやすい仕組みを整えながら、スタッフによる接客も残した良い事例といえるでしょう。
参照:LINEヤフー for Business LINEレストランプラスで効率化とおもてなしを両立する、國屋の店舗体験づくり
LINEレストランプラスはどんな飲食店におすすめ?
LINEレストランプラスは、次のような飲食店におすすめです。
- 少人数で注文対応を効率化したい
- モバイルオーダーやPOSをまとめて導入したい
- 来店・注文データを販促に活用したい
- LINEを通じてリピーターを増やしたい
注文や会計といった店舗業務だけでなく、来店後のメッセージ配信までまとめて取り組みたい店舗とは、特に相性のよいサービスです。
一方で、顧客の属性や行動に応じて配信内容をさらに細かく分けたり、相手に合わせてリッチメニューを出し分けたりするなど、より高度なマーケティングを行いたい場合は、専用の拡張ツールを活用する方法もあります。
LINEでどこまで取り組みたいのかを整理したうえで、自店に合ったサービスを選んでみてください。
飲食店のLINE活用なら「Liny」もおすすめ
LINEを使った集客やリピーター育成をさらに強化したい飲食店には、LINEマーケティングツール「Liny」もおすすめです。
Linyは、LINE公式アカウントと組み合わせて利用することで、一人ひとりに合わせた案内を届けたり、継続的な来店につながる仕組みを作ったりできます。
ここからは、飲食店で活用しやすいLinyの機能を3つ紹介します。
アンケートでお客様の情報を収集
Linyでは、LINE上でアンケートを実施し、お客様の好みや利用目的などを一人ひとりの情報として蓄積できます。
LINEレストランプラスにもアンケート機能はありますが、Linyでは回答内容によって次の質問を変えたり、集めた情報を細かく分類し、その後の配信につなげたりできるのが特徴です。
たとえば、飲食店なら「どのような目的でお店を利用することが多いですか?」と質問し、「友人との飲み会」「家族との食事」「一人飲み」などから選んでもらいます。
さらに、「友人との飲み会」と回答した人だけに「宴会コースにも興味がありますか?」と追加で質問するなど、回答に合わせて聞く内容を変えることもできます。
集めた情報を活用すれば、宴会に興味があるお客様には忘年会コースを案内する、一人飲みが多いお客様には一人でも食べやすいメニューを紹介するといった配信が可能です。
Linyを使えば、「何の目的で来店するのか」「今後どんな利用をしたいのか」といった、注文履歴だけでは分からない情報まで集め、販促に生かせるのが強みです。
お客様に合わせたリッチメニューを表示
Linyでは、お客様の属性やアンケートの回答、行動などに応じて、リッチメニューを出し分けることができます。
LINE公式アカウントでは、基本的にすべての友だちに同じリッチメニューを表示しますが、Linyならお客様の情報をもとに表示内容を変えられるのがメリットです。
たとえば、友だち追加直後のお客様にはアンケートへの導線を目立たせ、回答後にディナーへ興味があるとわかったお客様には、ディナーのメニューや予約ボタンを表示するといった使い分けが可能です。
このように、お客様の状況や興味に合わせて必要な情報を表示すれば、予約や再来店につながる導線を作りやすくなります。
会員ランクシステムでリピート促進
Linyでは、来店や購入などの行動に応じてポイントを貯め、「ブロンズ・シルバー・ゴールド」などの会員ランクを自動で切り替える仕組みを作れます。
たとえば、ステーキハウスの事例では、来店時にポイントが貯まる会員カードを用意し、獲得したポイントに応じて6段階の会員ランクが変わる仕組みを導入しています。
1回来店すると1ポイントが貯まり、ランクが上がるほど特典も豪華になる設計です。
来店するほどランクが上がり、特典が増えていく仕組みをLINE上で構築できます。
「あと少しで次のランク」と感じてもらうことで、次回来店のきっかけを作りやすくなるのがメリットです。
まとめ
LINEレストランプラスは、モバイルオーダーやPOS・ハンディ、メッセージ配信、売上分析など、飲食店の運営に役立つ機能をまとめて利用できるサービスです。
自店の業務効率化とリピーター獲得をあわせて進めたい方は、料金や導入条件を確認したうえで導入を検討してみてください。















